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②俺だって!!
ベッドから抜け出して、家中を徘徊 してもやっぱり月夜の姿がどこにもない。
いったいどこに行ったんだろう?
ぎゅるるるるる……。
俺の腹が空腹を訴える。
――そういえば俺。
昨日は泣いてばかりであまりご飯を食べていなかったような気がする。
うう、腹減った。
腹をさすってキッチンへと向かえば、テーブルの上にお椀と茶碗。
湯のみ一式が置いてあった。
手元には達筆な文字で書かれたメモが残されている。
手紙の内容はいたってシンプルなものだった。
小鍋に味噌汁があること。
ご飯はもう炊けていること。
魚はグリルの中に入っていることなんかが書いてあった。
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