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⑬あなたと俺の相愛数。
「ちょ……つき…………待っ!! 寝かせないって、明日学校!!」
明日は月曜日。
学校がある。
俺が反論する声は、だけど最後はすすり泣きになるだろう。
月夜になら、どこで抱かれてもいいと思ってしまうから困りものだ。
「これからは藤堂さんには何も言わせない。もし、亜瑠兎が不安になるのなら、何度だって愛を示そう。俺の可愛い亜瑠兎。愛しているよ」
「つきや!!」
月夜……。
「月夜、俺。いい秘書になれるようにがんばるから……。だから……あなたの隣にいさせて……」
どうか、
どうか。
この手を離さないで。
わがまま。
俺は途切れ途切れに話す。
たぶん、俺と月夜の相愛数は俺の方がずっと上だ。
ずっとずっと月夜を想っている。
「亜瑠兎、君って人は……」
わがままを言った途端だった。
月夜はふいにがっくりと頭を下げ、それっきり動かなくなってしまった。
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