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⑫あなたと俺の相愛数。
「つき……っむぅう!」
反論しようと口を開ければ、すぐに塞がれてしまった。
俺は月夜の手を掴んでいる。
それなのにかまわず、月夜は着物の合わせ目へと忍ばせてくる……。
「観念してね。母さんも君をここで抱くことを承諾してくれているし……」
「……はぅ」
塞いでくる唇から解放されたと思ったら、月夜はにっこり微笑みそう言った。
許可ってどういうこと?
「月夜!! ちょっ、待っ!!」
俺の声が途切れたのは、月夜の手が俺の素肌に触れたから。
「母さんが白無垢を着せたってことはね、つまり結婚を許されたっていうことなんだよ、俺の可愛い亜瑠兎。もっと君の声を聞かせて。今夜は寝かさないから」
月夜?
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