27 / 29

第27話

「ローションある?壮太」 「ローションですか?えっと、」 壮太はベッドの下から箱を引っ張り出すと、中を漁り始めた。 お目当てのものを探り当て、葵に手渡そうとしたら葵にひょいと覗かれてしまった。 「へぇ、壮太、色々玩具持ってるんだね」 「う……」 箱の中にはいわゆる大人のおもちゃが数個入っている。 どれも今日も本位で買ったもので、勿論使用済みではあるのだが、一人でするときに満足できないとき、これらに手助けしてもらっている。 「壮太、ごろんして」 言われるがままにベッドに仰向けに寝転がると、ひょい、と足を持ち上げられた。 刹那、見覚えのない固いものが尻にあたり、びくんと体が震えた。 「な、に?」 「んー?気持ちよくなる薬。大丈夫、合法だから」 どうやら坐剤らしい。 一体いつから用意していたのだろう。 拒否すれば放置プレイが待つため拒むことはできず、坐剤が中に入るのを黙って受け入れるしかなかった。 挿入後、葵は壮太の体に触れるだけで中に入れることはしてくれない。 体中をまさぐり、胸の突起を食む。 じれったくて、うずうずして。 突起を刺激されたときはイクかと思ったけれど、寸でのところで止められて達するまでは至らなかった。 そうこうしているうちに、呼吸が乱れてきて体が変に火照ってきた。 ああ、媚薬の効果だな、と瞬間的に悟った。 「ひあ、ああっ!」 胸の突起をピン、と弾かれただけで声が出てしまう。 体に触れられるだけの行為すらも今の壮太には過剰な刺激だ。 必要以上に乳首を責められ、気持ちいいのに射精できなくて、目尻からは涙が零れる。 「こんなに腫れちゃって、可哀想に」 竿を優しく撫でられて、ぞくぞくぞく、と体中を快感が走った。 早く、早く、と気持ちばかりが焦ってしまう。 こんな快感、感じたことがなく、どうすればいいのかもわからない。 体が火照っていて、まさに全身性感帯、といった感じだ。 「触られるだけで気持ちいいでしょ?」 「ふっ……うぁ、」 頬を撫でられただけで声が出てしまった。 もっと葵のその大きな手で触ってほしい。色々なところに触れてほしい。 もっと熱を分けてほしい。 「折角だからこれ、使ってるところ見せてよ」 そう言って葵が手にしたのは普段自慰をするときに使っているアナルバイブだった。 ローションで十分に濡らした後、葵はゆっくりとそれを壮太の尻孔へ挿入する。 無機質の冷たく固いものが入ってきて、中をどんどん押し広げていく。 「これ、押したらどうなるかな?」 「や、あ、ああっ!」 スイッチが入れられて、壮太の中でバイブが振動を開始した。 小刻みのその振動に、壮太は耐えがたい快感を覚えてしまう。 いつも自分でするときはこんなにも気持ちよくないのに、だ。 「まだまだだよ。壮太が好きなのは、このあたりでしょ?」 「や、ああ、ああああっ!あああっ!」 前立腺にぐりぐりと押し付けられ、悲鳴にも似た声があげた。 「壮太、今どんな感じ?」 「う、あ、……お腹、ぞわぞわして、変」 「そっか、もう少しだね」 バイブの振動音と壮太の喘ぎ声が部屋を完全に支配していた。 下腹部に刺激が集中し、自分でも限界が見えてきた。 頭がぼうっとしてきて、何も考えられなくなる。 目を閉じ、手で顔を覆って壮太はただただその快感に身を委ねた。 「壮太、イっていいよ」 刹那、振動の強さが切り替わった。 突然与えられた強すぎる衝撃に、全身ガクガク震え始めた。 そして、気付けば全身が脱力し、言い知れぬ脱力感が全身を支配していた。 後孔からバイブが抜かれ、壮太に頭を撫でられた。 「上手にナカイキできたね」 「……あ、……え?」 自分が達したことにも気付いていなかった。 それほどに強い快感が絶えず壮太を襲っていたからだ。 ぼんやりしていると、唇に温かいものが触れた。 ああ、キスだ、と思った。 「今挿入したら、壮太、どうなるかな?」 「無理、死んじゃう」 「そっか」 にこり、と微笑んで葵は衣類を脱ぎ捨てた。 壮太の声は届いているのかいないのか、力が抜けた今の壮太に抵抗する力はない。 「あンっ!あ、ああっ!」 されるがまま、葵の腰遣いに合わせて体が上下に動く。 達したばかりの体にはその刺激は強すぎて。だけど、葵も限界らしい。 「ごめんね」と言うので長くは持たないのだろう。 「壮太、もう出していいよ」 コックリングを外されると、先走りが溢れだした。 今にも出してしまいそうで、我慢はできそうにない。 「葵さ、出る、いく!」 「いいよ、一緒にいこう、壮太」 最奥をズン、と突かれたと同時に二人は欲望を吐き出した。 茫然としながらも、葵から施されるキスの感覚だけは何故か鮮明に覚えていた。
いいね
笑った
萌えた
切ない
エロい
尊い

ともだちとシェアしよう!