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「紅鳶さん…」 アオキは思わずその姿に見惚れて熱い息を吐く。 「ちょっと、邪魔立てしないでもらえるかな?アオキちゃんもう少しでイきそうだったのに」 客の男は自分がルール違反をしていたことなど少しも悪びれていない様子で紅鳶を睨みつけてきた。 「申し訳ございません。ですが、はカードのランクをあげていただかないとできない決まりになっております」 物腰柔らかに紅鳶がそう言うと、男はあからさまに舌打ちをしてきた。   この喫茶店にはメンバーズカードというものが存在する。 そのカードのランクによってウエイターやウエイトレスに注文できるオプションが決まってくるのだ。 カードはポイント制で、ポイントがある一定までたまるとランクが上がっていく。 そうすると、より濃厚で際どいオプションをつけることができるシステムになっているのだ。 しかし、時々こうやってルールを守らずお手つきをしてくる客もいる。 アオキはどちらかと言うとハッキリとものが言えないタイプなのでこういう客につけ込まれることが多かった。   「あ〜あ、せっかく楽しんでたのに萎えちゃった。お兄さん、責任取ってくれるんだよね?」 客の男が興醒めといった口振りで再び紅鳶を睨みつけてくる。 アオキは少しハラハラとしながら紅鳶を見上げた。 「えぇ、それはもちろん」 紅鳶は自信に満ち溢れた返事を返すと、持っていたトレーを優雅な仕草でテーブルの上に乗せたのだった。 「あの…っ紅鳶さん」 休憩室へ向かおうとする後ろ姿をアオキは呼び止めた。 「さっきは…ありがとうございました」 お礼とともに深く頭を下げると、紅鳶は小さく首を傾けた。 「礼を言われるような事は何もしていない。あぁいうルールを守れない客からウエイトレスを守るのも俺たちウエイターの務めだからな。それよりも問題なのはアオキ、お前だ。最近全く集中できないだろ?」 窘められてドキッとする。 「さっき俺がときはちゃんとできてた」 凛とした眼差しに見据えられながらキッパリと言われて、ついさきほどマナーの悪い客の目の前で紅鳶にされた事を思い出す。 紅鳶は客の目の前でアオキをテーブルの上に伏せさせるとスカートを捲り足を開かせた。 そして客をギリギリまで近づけるとアオキに手淫を始めたのだ。 しかも、彼は陰茎を擦り立ててくるだでけでなく、アオキの尻を割り開き後孔まで弄ってきたものだから、アオキはとんでもない羞恥を味わわされたのだ。 アオキの痴態と、普段見ることができない秘部を目の前で見れたとあって不機嫌だった客の機嫌は一気に戻ったが、アオキは死ぬほど恥ずかしかった。 サッと顔を赤らめるアオキの顎をクイと持ち上げて紅鳶が男臭い笑みを浮かべ見つめてくる。 「お前も今から休憩か?」 「えっと、はい…」 躊躇いながら答えると、紅鳶はアオキの腕を掴みどこかへ連れて行こうとしてくる。 アオキは戸惑いながら訊ねた。 「あの…どこに…?」 「わかってるだろ?いつものようにしてやる」

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