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昨日は結局涼ちゃんちにお泊まりして、朝方帰ってきた自宅。
1時間目、間に合うかなあ。
シャワーを浴びてリビングに行くと、母さんが用意したご飯がお出迎えしてくれた。1時間目、間に合わないな。ご飯が優先だ。
手を合わせていただきますをして、スマホをいじりながらの朝ごはんタイム。
「涼ちゃん起きたかな。」
今朝はスヤスヤ眠ってて声かけるのも可哀想だから黙って帰ってきたんだけど。
そろそろ単位危ないんじゃないっけ?
3年生なれなくなっちゃう。
少し迷って、メッセージ。
猫みたいな涼ちゃんが返信をくれるかは微妙だけど、もうそんなのも慣れてしまった。
今日は学校にくるかな。
それとも、俺の知らないお姉さんと遊びに行くのかな。
ふらふらと誰のモノにもならない涼ちゃんを、追いかけるだけ無駄なのは分かってる。
それでも、
『おはよ。唯斗が居るなら学校行こうかな』
惚れた方が負けなんだ、こういうのは。
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