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彼の好み リベンジ 3

「分ぁかったよ。じゃーほら、プレゼント何がいい」 「はーーー!!?」 「えっなに」 「俺に欲しいもん聞いちゃってどうするんですか!」 心底分からない、という顔で首を傾げる敬吾を、逸は信じられない、という顔で見つめ返した。 「…………プレゼントですよ!?」 「え、うん」 敬吾は更に首を傾げ、怪訝そうに眉まで寄せる。 本当に、分かっていない。 この人のことだからそれはそうか、下手をしたら現金が一番だとでも言いかねない。 逸が溜め息をつき、腕組みをして斜に構えた。 呆れ果てた教師のように見える。 「プレゼントはー、何にしよーかなって考えてる時間も含まれるんですー。」 「含まれねーよ」 「俺は!含まれるの!俺がここであれが欲しいですこれが欲しいですって言っちゃったらそれで終了じゃないですか。せっっかく敬吾さんが俺のこと考えててくれるチャンスなのに」 「………………は?」 「それをみすみす逃す気はございません」 「……………………。」 「是非ともすげぇ悩んでください」 窘めるような半眼ながらもにやりと口を緩ませ逸が笑う。 いかにも助平な中年上司、とでも言うような。 セクハラに怯える若い女性の不安を理解できるような気持ちになって、敬吾は半歩後ずさる。 「いやいやいやいやいや。だって過ぎちゃってんだぞ」 「じゃあ切りよく来月の今日にしましょうか」 「なっ、長い長い!」 「だから。たっぷり考えて下さいって、俺が喜ぶこと」 「……………待てお前『こと』って言ったな今」 「ばれた」

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