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第7話

「いいのかな~、そんな事、して」 片足を上げたまま顔だけ勇士の方を振り向くと、楽しそうに笑っているその右手に持った数枚の写真。 その写真には俺と勇士が…。 「…これ、蓮に見せちゃおかな~」 …お互い全裸で抱き合っている。 「どうする?」 写真だけみると、まるで恋人同士みたいなその姿。 「この写真、間違って蓮に渡しちゃうかも~」 俺は少しの間、写真を見ていたが…結局、上げていた足を下ろす。 「おいで」 嫌だ…。 勇士の招きに応じる事ができない俺は、唇を噛み締めその場に立ち竦む。 「早く」 「…もう、今日は………」 「ダ~メ」 勇士の気が済むまで付き合わないと解放されそうにない…。 そう悟った俺は、ノロノロとベッドに上がると仰向けに寝た。 勇士はイソイソとカテーテルを俺のペニスに挿入し、小瓶の中に入っている液体を注射器で吸い込み、カテーテルの中に………。 「あ、ちょっと、待って」 勇士の声に、シーツを握り締めていた指を緩める。 「直人」 カチッ。 勇士の言葉に、いつもの無表情に戻っていた直人が俺に近付き、俺の萎えたモノの根元にリングを嵌めた。 「どれだけ我慢できるか、見せてもらうよ」 楽しそうに笑った顔のまま、注射器に入っている液体をカテーテルの中に全て投入した。 冷たい液体がカテーテルを通じて俺の中に入ってくる。 「さて…楽しませてもらおうかな」 -夜はまだ、終わりそうにない…。

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