10 / 20

第9話

いきなりの挿入に、俺はシーツを握り締め、背中を仰け反らせた。 「…あ~…っ!…凄い……っ…気持ちいい…っ!…さっき…ううん、今までシタ中で一番気持ちいいよ……っ…凄い締め付け…どうしよう…直人…腰、止まんない…っ…止まんないよ……っ…直人、どうしよう…直人…っ」 勇士の言葉に、直人は無表情で俺の勃起したままでイケないモノに手を伸ばし、上下に扱き始めた。 「…うふううぅぅぅ~……っ…ぐううぅぅぅ~……っ!!」 あまりの快感に頭の中が白くなり、目の裏に星が瞬く。 腰が跳ね、足がシーツを蹴り、嬌声を声に出さないようにシーツを噛み締め、悶える。 「…ああ~……っ!!…いいよ……っ…いいよ…っ!!……気持ちいい……っ……直人…直人…っ…もっと扱いて…もっと気持ち良くして……っ!!」 先走りの蜜のせいか、直人の指の動きもスムーズに俺のモノを扱く。 「……ぐふふううぅぅぅ~……っ…うふふううぅぅぅ~……っ」 勇士が腰を強く打ち付けてくる度に、先ほど勇士に出された残滓がコプコプと俺の中からあふれ出る。 「…いいよっ…いいよ……っ…もっと……もっと……直人……っ」 「…ふぐうぅぅ……っ…ぐううぅぅぅ……っ!!」 いつの間にか俺の腰も勇士の動きに合わせて動いていた。 前と後を攻められて、俺は悶えた。 もう、俺の頭の中には…この場所の事も、直人も勇士も…蓮の事さえ考える事ができなくなっていた。 ただ、イキたい……イッて楽になりたい…この快感地獄から抜け出したい……それだけしか考えられなかった。 -自分がこんなに快感に弱い人間とは今まで気付かなかった………。 足を広げ、腰を突き出し、勇士のモノを奥へ迎え入れ、締め付け、腰を揺する。 快感だけを追い求め、限界まで膨らんだ欲望を吐き出したくて。 「…うぐぐうぅ~~……………っ…ぐううぅぅぅ~~~………っ!!」 「…いいよっ…いいよ……っ!!…分かるよ…っ……遙香も感じてるんだねっ…嬉しいなっ…ボクも感じるよ…っ…ああっ!イキそう…っ…でもまだイキたくないっ…まだ駄目…っ…直人…直人…助けてっ…イキたくないよ…っ!!」 カタン。 勇士に激しく中を突かれ、欲望を出すことができず勃起したままの俺のモノを直人に扱かれ、ぼんやりした頭で腰を振っていた俺の耳がかすかなその音を捉えた。 その瞬間。 一気に頭に冷水を被せられたみたいに、クリアになった。 思わず時計を見ると、ここへ来て三時間が経っていた。

ともだちにシェアしよう!