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第1話 *

 そして、時は現在に至る。  帳は生徒会室にある会長席に上体を預け、下半身に与えられる快楽に声を漏らす。 「あ、はぁ……せん、せぇ……んッ!」  本来そこは、他者を受け入れる為には使わない器官だ。  だというのに、帳のソコはしっかりと男根を咥えこんで、あろうことか……喉からは、艶めかしい声をあげている。  浅いところまで抜かれたかと思ったときには、間髪容れずに奥深くを突かれた。  そんな感覚に、帳は内腿を小刻みに震わせることしかできない。 「せん、せ……ッ、はげし、あッ!」  未成年。  ……ましてや自分が顧問をしている生徒会という組織の、会長職。  そんな生徒を犯している不破(ふわ)悠人(ゆうじん)は、ピクリとも笑わない。 「あッ、ぁんッ! だめ、オレ……あッ!」  帳の訴えに、不破は気付いている。  それでも不破は、帳の反り立った熱に触れようとはしない。 「せん、せんせぇッ! いや、やだ、あっアァッ!」  帳は不破に触れられることなく、白濁とした液で生徒会室の床を汚す。  帳が絶頂時の快感から全身を強張らせたことにより、不破の男根も強く締め付けられる。 「……ッ」  それによって、不破も体を小さく震えさせた。  帳と違うのは、不破が汚したのは生徒会室の床ではないという点。 「あ、はぁ……せんせ、の……あつい……っ」  体内に不破の熱を否応なしに注がれたというのに、帳は嫌そうな顔をしていない。 「帳、随分と善がるようになったな」  そんな帳に向けて発せられた、不破の冷たい声が生徒会室に響く。  声と同様、不破の冷酷な眼差しは、端正な顔立ちをどこか近寄り難いものにしている。  スーツの上に白衣を着た不破のことを、帳は荒い呼吸を吐きながら振り返った。 「……おかげ、さまで……っ」  愛し合った者がするはずの行為を、今の今までしていたとは思えないほど……二人の目は、冷めきっている。  不破と帳が体を重ねたのは、これが初めてではなかった。  二人共、もう正確な回数は覚えていない。  それだけ帳の排泄器官は、不破によって女性器のように扱われてきた。  何度も何度も内側を擦られ、初めは苦痛しか得られなかったその行為も、今では快楽を享受できるように慣らされている。  帳の体をそう調教したのは、紛れもなく不破だ。  帳は乱れた服を直そうともせず、不破に向き直る。 「片付け、しときますので……仕事に戻って下さって大丈夫です」  いつの間にか身なりを整えていた不破は、なにも言わず生徒会室から出て行った。  自分一人だけが残された生徒会室で、帳はふと会長席に視線を投げる。 「……夜船、会長」  前任者である男の名を呟き、人差し指で遠慮がちに机上を撫でた。

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