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「あー、ごめんなさい。今日は両親と外食なんです」 せっかくのアキラさんの誘いだけれど両親との約束が先約である。両親はどちらも仕事が忙しく、せっかく時間を作ってくれたのに行かないのは申し訳ない。 「ヨウんとこ相変わらず仲いいなー。あ、てことは塁さんも行くかんじか?」 「いや、塁くんはドラマの撮影があるらしいから今日は来れないって言ってました」 いくらこの後食べに行くとはいえ成長期には空腹はつらい。晩ご飯に響かない程度にケータリングで用意されているドーナツに手を伸ばす。 「現役男子高生のドーナツを頬張る姿っ!!!なんて愛らしいリス顔なの!!」 後ろではカメラを抱えたシズちゃんが写真を撮りまくっているけど気にしない気にしない。 「シズちゃーん、俺写っちゃってる写っちゃってる」 ヤバいじゃんとか言いながら笑っているアキラさんであるがお構い無しに写りこんでくる。 「ヨウ、せっかく出しファンにサービスショットな」 まるで語尾にハートマークがついているかのように言ったアキラさん。俺が反応する前に俺の顔をクイッと上に向かせる。いわゆる顎クイである。 「ナイスよ!アキラちゃん!ヨウくんのそのちょっと照れた顔がいいわぁー!!」 調子に乗っている先輩とオカマが1人。こういうのは何もしないのが1番早く終わる。

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