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ゆきちゃんに嘘はつけない、てかついたり隠したりしたら後々がややこしくなる。めんどくさいゆきちゃんの相手はちょっといいかな。
「久しぶりだねぇ、ゆきちゃん」
「久しぶりじゃねぇよ!今まで何してたんだ!」
「えっとねー、うん、ちょっとねー」
これ説明いる?しないといけない?めんどくさいんだけど。そんなかんじで中等部を辞めた時も、外部での生活も、ここにまた戻ってきたことも報告しなかった。
「ほら、俺一応部外者じゃないから大丈夫でしょ」
「それは昔の話だろ!つったく、急に消えやがったと思ったらひょっこりと出てきやがって。心配かけてんじゃねぇよ」
「つい最近戻ってきたんだー」
「あぁ、もしかして転校生ってのはお前のことだったのか。くそ、変わりすぎて写真では気づかなかった」
「身長とかグングン伸びたから余計じゃない?」
「それでも今のお前は部外者だ。生徒会の仕事を一般生徒がしていたことが明るみに出ると生徒会のヤツらリコールされるぞ」
「そんなヘマはしないから大丈ー夫!さ、仕事の邪魔だから出てってね!ほら、ゆきちゃん邪ー魔。お帰りのドアはこちらですよー」
ゆきちゃんがいたら絶対仕事をが捗らないし邪魔されちゃう。働きすぎとか言われそう。本人に言える資格ないけどね。
「ちょ!羊!」
「はい見回りいってらっしゃーい」
ガチャっとドアのカギを閉める。内側からカギをかけちゃえばいくらゆきちゃんのマスターキーみたいな機能のあるプラチナ色の生徒証でも入ってこれないもんね。
「それにねー」
このままゆきちゃんといたらゆきちゃんを責めちゃうと思う。
「なんでこんなことになるまで会長達のこと放ったらかしにしてたのって」
完全な八つ当たりである。そんな醜いこと、ゆきちゃんにはできないや。
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