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おいおい、俺と小町ちゃんを有効活用するってなにするんだよ。 「間違いない、あの顔は有効活用するべきだ」 「いやいやいや、俺裏方するし」 そんな自ら恥ずかしいことするわけないじゃん。それに学園祭2日目は生徒じゃない外部の人間が来る。そしたら絶対俺がモデルやってたことなんてバレるし、騒ぎになりそう。 「もったいないから却下」 そう言ってメガネをカチャッとかけ直すのは委員長こと女金(めがね)喜一(きいち)。メガネをかけていて名前もメガネだ。真っ黒な髪の毛を7:3分けにしていてザ委員長ってかんじだ。 「メガネ委員長のバカ!アホ!」 「原田くんの顔を最大限に使うためにも王子様カフェにしましょう。原田くんにお姫様扱いされるのです。人気が出ること間違いなしですね」 「でも委員長、王子様カフェってなるとチワワみたいなヤツしか来ねえじゃん」 「それは考えていませんでした、なら王子様お姫様カフェにしてどんな生徒でも対応できるようにしましょう」 いやいやいやいや、メイドカフェとか執事喫茶と変わんないじゃん、だいたいなに、お姫様扱いって。2日目なら外部の人が来るから女の人にウケるかもしれないけど1日目は男しかいないし。お姫様扱いされて嬉しいもんなの?! 「中西くんはお姫様してくださいね」 「え、」 「ではこれより当日の持ち場について振り分けをしていきます!くじ引きにするので原田くんと中西くん以外はくじを引いてください!」 楽しみだった学園祭が楽しみじゃなくなった。学園祭なんて来なければいいのに。

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