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学園祭の準備が始まった。それに伴い生徒会の仕事は増えるばかり。いくら学園祭の実行委員会が作られたとしても、最終的に書類にオーケーを出すのは生徒会である。 そうなると各クラスの出し物の申請、かかる費用、場所取りなどの書類から各部活での出し物、学園祭ゲスト、それと学園祭の一大イベント来年の生徒会メンバーが決定される選挙。そんな書類が毎日山の様にくるのだが。 「あのモジャモジャの書類も増えていくばかりでめんどくさい!!」 なんで毎日の様に器物破損やら乱闘だとか問題行動だとか起こすのかな! 「失礼いたしまーす。放送委員会でーす」 「お疲れ様です。書類そこに置いてください。不備があれば連絡します」 「大変だね、よーちゃん」 「なんだ気付いてたの、玄真」 彼の名前は倉沢(くらさわ)玄真(げんま)。高等部2年で放送部委員会所属。中等部のときに知り合ったんだけどちょこちょこ連絡のやり取りをする仲の友達。 「今の生徒会はおバカさんになっちゃったのかな?」 「用事が終わったんなら帰りなよ」 「そうするよ。あ、そうそうよーちゃんが欲しがってる書類、俺なら1日もあれば用意出来るけどどーする?」 どこからか取り出した書類に書かれていた文字は去年1年の部活動の成績や部費の出費、部員数や活動報告書などの項目があった。 「なんでいるって知ってるのさ」 「放送委員会に入ってこない情報はないんだよーだ」 「なにそれ。とりあえずお願いしてもいい?」

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