「ふ、ん……はぁっ……あ、」 指で陰嚢をもみほぐし、肌けた胸の先端を舌先で舐める。 完全に力の抜けた椎名は頬を真っ赤に染め、まるでこれは現実じゃないと自身に言い聞かせるように目を閉じている。 細く縦筋の浮かぶ腹は官能的で吸い付きたくなってしまった。 俺は、ゲイじゃないはずだが。 「体……綺麗だな」 「ンっ……言わ、ない……くださ、っあ」 唇で胸の筋をなぞり、何度もキスを落とす。 「は、んん……っ」 ……可愛い。 敏感な肌は少し触れただけで大きく跳ねる。 俺が医者なら、こいつの傷も診ることができたんだけどな…… 「松……本、さん……」 「んー？ どうした」 「し、下……勃って、」 「あぁー……体の相性、良いんかもしれないな」 「ッ、なにす……」 目を見開いてこの後の状況を察した椎名の腰をグッと抱き寄せる。 男の性器なんぞ気持ちが悪いと思っていたはずが、既に我慢汁に濡れたソレが俺をぞくぞくさせた。 まっずいな……これは、止まらねえ。 「ふんぅっ……見な、いで……」 「まだいじってねえのに、簡単に入りそうだな……ここ」 「あっ、はぁ……入る、て……っ」 ガチガチに硬くなった陰茎を露出させ、先端を後攻に充てがう。 「へ、や……あ、松本さ……っ」 「大丈夫、痛かったらすぐにやめる」 「っ……！？」 動揺している椎名を襲うようで罪悪感も少しあった。 それでも陰茎の奥までスルッと入り、中で強く締めつけてきた。 「あぁ、んっ……はぁ……ッ」 気分も高揚しきって声を我慢することも忘れている椎名が愛らしく感じてしまう。 陸が朝まで起きないやつでよかった…… 「ちょっと……キツイな、動かすぞ」 「ふっ……あ……」 縋るように肩を掴んできた手が震えていて、心臓が揺れる。 「椎名……っ」 「あっ、あぁん……っ、待っ……んぅ、ッ」 椎名の緩くなった中で激しく動かし、何度も奥を突く。 涙で濡れた頬は透き通るほど綺麗で気が狂いそうになった。 「やッ……あんっ、も、はぁっ……待っ……て、！」 ビクビクと震える腰は妖艶でエロい。 優しくするつもりが、理性の糸が切れた俺にはそんな余裕もなかった。 「は、だめ……っ、イ……く、ッ」 「イって、良いっ……お前のナカ、すげぇ良いよ……」 「んっ、あぁ……松本、さ……ハッ……ん、んあぁ……ッ」 亀頭に指先でふれた瞬間、白濁の液が弧を描いて飛び出した。 夢中になりすぎで危うく中に出しそうになり、慌てて腹へ吐き出す。 大きく肩で呼吸をする椎名には、あの陰気で無愛想な様など微塵も残っていない。 「はぁっ、は……あ……ふ、」 「椎名……大丈夫、か」 「っ、何も……ない、です」 そう言いながら顔を隠す姿が、異常なほど可愛く見えた。