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「どうなんだ? ダンケルハイト」 私にのしかかられたダンケルハイトは何も答えない。 熱に潤んだ瞳で、不安げにこちらを見上げている。 私は友のことを何も知らなかった―― だが、彼のこのような姿を知っているのはきっと私だけだ。 裏切りは別の形で償わせればいいと、私の中でナニカが囁く。 「完全に喋ることができないわけではないと聞いている……何も答えぬのならば了承したと受け取るぞ」 脅しながらゆっくりと顔を寄せる。 唇と唇が触れる寸前で止まってみるが、ここまできてもダンケルハイトは身じろぎ一つしない。 もしかしたら、これから起こる行為を受け入れているのではないか、と都合のいい考えが頭を過る。 「……ん」 そのまま唇を合わせてしまう。 勝気なダンケルハイトであれば噛みついてくるのではないかと身構えたが、何も起こらない。 一度離してからより深く寄せ、舌で歯列を撫でると大人しく迎えられた。 誰かと性行為をするのは初めてではない。 ダンケルハイトにはあのように見得を切ったが、結局友人たちの誘いを断り切れずに娼婦を抱いたのだ。 何よりダンケルハイトがして、自分が経験していないことが悔しかった。 あまり乱暴に舌は突っ込まず、軽く何度か唇を吸ってから離す。 友の顔は真っ赤に染まっており、熱い吐息を零している。 下を見れば、ダンケルハイトの股間はまた大きく勃起していた。 私の口付けで勃起したのだ―― その事実が、私の理性を容易く破壊してしまう。 「何も……教えてはくれないのか?」 最後の忠告であった。 「……」 友は何も言わず、ただ私を見ているだけであった。

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