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★44-4 快感を追って

「っあッんッ……はッ……あッ……ッ!」  抑えられない俺の声と。ペニスで掻き混ぜられたローションが、アナルの口でグチュグチュと泡立つ音。  そして、涼弥の荒い息遣い。  その中で、快楽を求めて腰を振る。  気持ちよくて。もう『ゆっくり』なんて言葉は頭になし。  涼弥の脚のつけ根近くに沈めた腰を、前に振る。涼弥のペニスの裏筋を擦り上げる感じで。  腰を落とす時は、後ろに引く。  そうすれば、カリの部分が前立腺裏をガリガリと擦りながらペニスが埋まる。だから、よりイイんだって……教わった。 『やってみればすぐ出来るよ。それが一番、リズムよくいいところにあたるようにやれるから』   そう、結都(ゆうと)は言った。  確かに出来るし。すげーイイ……んだけど。  よ過ぎるのも考えもんだろ……!? 「ん、あッう、あッ……! んッもうっあッ……!」 「イキそう、か……?」  俺に向けられる涼弥の熱い視線も。すでに、ただただ心地いい。  快感を追って声上げて腰振る、淫らな俺……。  好きなだけ見ろよ……こんなとこ晒すの、お前だけ……だからな……! 「うん……っああッ、もっくるッ……はぁっあっんッ……」 「將悟(そうご)……」  シーツから上げた涼弥の手を掴む。  絡めた指をギュッと握り込み、腰を大きくグラインドさせて。いいところを自分で攻める。 「う、あッ……くッイキそッ、んッ……あッ、イクッ、ああッん、あああッ……ッ!」  ビリビリする快感が、溜まったペニスの根元で弾ける。思いっきり。  快楽にガンと押されて、後ろに倒れそうなくらい背中が反り返った。それでも倒れないのは、俺の手をシッカリ握ってくれてる涼弥のおかげだ。 「はぁっ、はっ、ん……はぁっ……ん、ふ……はっ……」  脱力して腰を真下に落としかけて、堪える。  ガチガチのペニスが、まだ俺のアナルに刺さったままだ。このまま落ちて奥の奥を貫かれたら、どうなっちゃうのか。  ビクビクする腰も、フルフルする膝も。あとどのくらい支えてられるか……自信がない。 「中、まだ痙攣してるぞ……たまらねぇ」 「でも、お前……イッてない……」  まだ少し霞む視界に、涼弥を捉える。 「つーか……イク気ない、だろ」 「……悪い。我慢した」  何っ……で……だよ……!?  膝がつらくて。  でも、抜くのもアレで……。  涼弥と握ってた手を離し、敏感になってる中の粘膜を刺激しないよう気をつけて身体を前に倒した。 「んっ……は……っう……」  涼弥の脇の下らへんに手をついて、脚を広げた四つん這いの体勢になった。 「俺がイクとこ見れば、イケるっつったのに……ズルい、じゃん」  一応責める目で見下ろすも、この格好じゃサマにならない。アナルに涼弥のペニス咥え込んで震えてちゃな。 「もっと見てたくてよ」 「見ただろ。もっと……って」 「もっとエロいお前だ。この前みたいに」 「アレはお前が何度も……」  イカせるから……!  自分じゃ無理。体力がもちません! 「今日はまだ1回だぞ。俺がイクまで、やってくれるんだろ?」  意地悪……してないよね。うん。瞳に邪気はなし。  あるのは欲望。  俺はイッたけど、涼弥はイク手前で発射準備完了状態のまま。  それに……。  中が疼く。  ペニスを挿れたままの中が、熟れたままだ。腰の中心がじくじくして、次の快感を追いたがってる。 「やる」  そう言って。ティッシュを取って、涼弥の腹にかかった俺の精液を拭った。  追加のローションも手のひらに注ぐ。 「俺ももっと……ほしい。ん……あっ……」  亀頭部分まで抜いたペニスに、ローションを塗りたくる。 「う……」  冷たかったのか、指の刺激のせいか。  涼弥が声を漏らした。  甘い吐息。唇の間に覗く赤い舌に誘われる。 「っくッ……んッ……涼弥……」  ジュブっと一気に中にペニスを戻し。  涼弥にキスした。軽く唇を重ねて離す。も一回、チュってした。  焦れて突き出してきた舌を、かぷって口に入れて舐める。俺の口内を動き回る舌を追って押し返して、涼弥の上顎を舐る。 「ん……ふ……んっ……っは……」 「っ……はぁ……ん……將悟……」  唇を離し、見つめ合う。 「早く……動け……」 「ん……ちゃんと、イケよ」  微笑んで、身体を起こす。 「あッ……ん、く……ッ」  座り込むように、腰を落としてく。  自分が気持ちいいように動くこと。  その方法のもうひとつは。  奥の腸の曲がったとこ。行き止まりっぽくなったとこまでペニスを挿れる……ていうか、そこにズクズクとあてる。  攻めは、すぼまった肉にハマってギュッと絞られる感触がいい。  受けは、最奥を犯されるその衝撃が直腸内から前立腺、ペニス付近にあるいろんなとこに伝わるのがいい……とのこと。  実際。おととい涼弥に抱かれた時、奥をガンガンに突かれてイッてる……何回も。  だから、気持ちいいのはわかってる。攻めもイイのも経験済み。  ただ。  そんな奥まで自分で出来るかが問題だ。  とにかく。  これをやろうと思う……んだけども。 「っあッふ……んっ……はっ……」  キツ……小刻みに上下して、中……進めて……。  でも……なんか、最初からずっと奥って感じ……。 「くっ……先、奥まで来たぞ」 「涼弥……俺、膝……立ってんの無理、になったら……支えて」 「ああ。そん時ゃ起き上がる」 「頼むな」  よし。  もう……。  やってやる……!  脚の力を抜いて身体を落とすと、内臓に重い衝撃が来た。 「ひッあ、つッ……はッ……」  反射的に腰を上げる。その途中で強い快感がビリリと奔る。 「あッんッ、く、うッ……!」  いいとこにあたって砕ける腰が沈む。  直腸の奥にゴリッとあたる衝撃で、腰が跳ねて浮く。  また、ペニスに前立腺をズズッと擦り上げられ、脚の力が抜ける。  この繰り返し。  無限ループみたいに。  ハマって……抜け出せ……ない。 「はッあッ……んんッ……あッ……」 「いい……中、くッ……すげーいいぞ……」  よかっ、た……涼弥、も……気持ちいい、なら……でも、早いけど、もう……。 「んッあ、やッ……も、イクッ、イッちゃ、いそッ……っあッ!」 「イッていい、イケ、將悟……」 「あッもうッ、くる、あッん、りょう、やッ、イクッあッ、あああッッ……!」  さっきよりガクガク揺れる快感に目がくらむ。  自分のペニスから飛び出る精液が、スローで見えた気がした。射精感が……終わらない。  ヤバ……力……抜ける……。 「大丈夫か?」  上体を起こした涼弥の腕が、俺の脇に差し込まれてる。おかげで、内臓串刺しにはなってない。 「んッあ……ッ」  ほんのちょっぴり動いただけで。  おかしいくらい感じる。前立腺、倍の面積になってるだろコレ……。 「涼弥……気持ちい、い、あッ……!」 「掴まれ。首でもどこでも」  俺を抱えて支えてる涼弥に言われるまま、首にしがみつく。 「まだ腰振れるか? 無理なら俺がやる」 「やる……んッあッ……ッ……」  腰を上げた。  ダメだ……コレ……!  涼弥と密着してるせいで……。 「うッあ……前……ちんぽ、こすれて……すぐ、イキそッ……」 「いいぞ。イケ。俺が動く」 「や、だ……ちょっと、まて……」 「待たねぇ。ちゃんと掴まってろ」  ズンッって衝撃とともに、下から腰を跳ね上げられた。

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