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★54-6 ぜんぶ、俺のもん、だろ…?

 二人の腹筋に挟まれた俺のペニスを扱くように、涼弥が小刻みに身体を前後させながら中を突く。  前も後ろも。クチュクチュズチュズチュエロい音を立てられ、刺激されてく。 「ヒ……ッ……あ、ア……あア……ッ!」  いきなり、デカい快感に襲われて。  ビシャビシャと何か出した……。  イクって自覚する前に、イッたのか……。  射精したのと微妙に違う……開放感にめまいがする……。  すげー気持ちいい……けど……。  オシッコ漏らしちまったんじゃ……!?  涼弥のペニスは圧迫感そのままで、俺の中でおとなしくしてる。   「はぁは……あ、涼弥……はぁ、俺……」 「よかったか? お前、潮吹いたぞ」  ちょっとボヤけて見える涼弥の嬉しげな顔。  え……オシッコじゃなく?  潮吹きって……ファンタジー……だろ。  て、いうか……そういうの、知ってるんだ……。 「水出たからな。匂いもねぇし。まぁ、お前が出すもんなら何でもいい」  涼弥が上体を起こす。 「いくぞ」 「んッふ、あ……まッ……」  てって言いたい……今、俺……中、敏感で……。 「つらいか?」  首を横に振る。 「休むか?」  もっかい、首を振る。 「どうした……やさしい、じゃん……」 「いや。休みたいなら、5分でイクから…あとちょっとがんばれって言うつもりだった」  あ……じゃ、そのほうがよかった……か? 「出来るだけ長くもたせるからな。何度でもイケ」  俺の腰を浮かせて抱え、涼弥がアナルの口から奥まで一気に貫くピストンを始めた。 「ッあ……ひ……ッ……んッ……あッ……う、ああ……ッ!」  中、カリがガリガリして……どこも気持ちいい……!  奥、ズンってあたって……キュボッって吸われるみたいで……俺の中……ピクピクして……変……ヘンになる……! 「うッあ、あッ……りょッやぁ、へんッ! なんか……くるッ、ヘンな、のクルッ……!」 「我慢するな、大丈夫だ……」 「うあッ……やッ、ふ……もれちゃ、あ、アア……ッ!」  イク……!  気持ちイイ……ヨクてオカシクナル……。  ビクンビクン……ビクビクビクビク……。  ビリビリジンジン……。  目の前くら……。  イッた……けど、何も出ない。  ドライでイッたのか……勝手に……。  いつ、そんなスキル身につけたんだ……コワイよ。 「出さねぇでイケたのか……」 「はッあッん、はぁッ……りょうやッ、はぁ……ひッッ……!」  今まではイッた直後は止まってくれてた、のに。  涼弥が俺を攻めるのをやめない。 「たまんねぇな……もっととろけちまえ」 「んッあ……ん、はぁッもっ、と……って……」  もう、とけちゃってる……だろ? 「んんッ……ッ!」  開いてた唇を塞がれて、ねっとり熱い舌が入ってきてすぐ出てった。 「くッ……俺がもたねぇか……」  俺を突くのが少し緩くなり。切なげに眉を寄せる涼弥の顔に、かろうじてフォーカスする。 「もう、とけてる……ッん、あッ……お前が、イクの……感じたい、からっ……」  意識飛ばしたくない。  ひとつまみは、理性……残しとかないと……さ。 「將悟(そうご)……」  再び。涼弥が俺をぎゅうと抱きしめ。腰も動かさず。暫し鼓動を重ね、肘をついて俺を見つめる。 「いいんだな? お前の中でイッても」 「いい……中に、ほしい……」  本心で、中に出されたい。  女じゃないから、精液に種の意味はないし。  種づけしてほしいなんて、1ミリも思わないし。  直腸に入ったって、流れて出てくだけ。  なのに、ほしいのは……。  涼弥の欲を、余すことなく受け取りたいからだ。 「ぜんぶ、俺のもん、だろ……?」 「ああ、そうだ」  熱い眼差しで儚げな微笑みを浮かべる涼弥を、胸に掻き抱きたくなる。 「お前がイケるように、動けよ……俺は、もう……何でも、気持ちいい……から」  ペニスをくわえ込んで、何度もイッた俺のアナルは……充血して腫れぼったくなってるのか。感度が増して、どんな快感もキャッチして爆ぜる。  今はなんとかまともに話してられるけど、次イッたら自信がない。  だから、言っとく。 「ヤダっつっても、ソレ、ウワゴトだから……さ。気にすんなよ。続けていい」 「……マジで嫌な時ゃ、どうなんだ?」 「んっ……と……」  そんなのほぼない、けど。  前に何かで聞いたか読んだ。  普段使ってる言葉を、緊急事態の時だけ変えるってやつ。  いつもは意識しないで自然に出る言葉を、意識して変える。  聞くほうも、必ずその違和感に気づく言葉じゃないとダメで。意識しない限り、その変えた言葉を口にすることはない言葉。  これ、わかるヤツだけに異変を知らせる暗号っぽい使い方するのが本来だろうけど。使えるよな。  マジで嫌な時に、ソレ言える理性が残ってなきゃ意味ないじゃんってのは置いといて。 「じゃあ……お前のこと、杉原って呼ぶ。そしたら、マジのノーだ」  淋しそうな顔、するとか……やっぱり、コイツかわいいな。 「よっぽどの場合だろ。お前がムチかまえたり、ロウソク火つけたり」 「……お前を痛めつけるこたしねぇ」  絞り出すように言って、許しを乞うみたいな瞳で俺を見る涼弥に。胸がきゅうってなる。  セックスしてる最中で。  不安なんか何もないだろ。 「わかってる。涼弥……もっと、とかして……お前に溺れさせろよ」  安心して、欲情と愛情だけを映した瞳で、涼弥が唇の端を上げる。 「一緒にな」 「んッあ、くッ……!」  肘をついたまま腰を振り、涼弥が俺を攻め始めた。

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