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★55-2 心も、抱いてくれるのか

 しかけてすぐ中断された涼弥の乳首への愛撫を再開しながら、ペニスにも手を伸ばす。 「ん……やっぱり、イキ足りないか? くッ……!」  吐息まじりの問いに、ペニスをギュギュッと握った。 「足りてたよ。でも、またほしい。俺……淫乱になったか……な」  自分で言ってほんのりショックだ。  けど。  なんか今日、快楽に貪欲で……意識ある限り涼弥がほしくて……そんな俺を隠しとくなんて……出来そうにないからさ。 「俺限定なら、淫乱でいい」 「もちろん……お前にだけだ」  安心して、乳首を舐めて。ちゅくちゅく吸って舌で転がして。  手のひらで包んだ亀頭をやわく揉みしだいて。カウパーの湧き出す尿道口を指先でグチグチと押し広げる。 「うッ、將悟(そうご)……放せ」 「もうちょっと……」 「……ベッド、行くぞ」  あ。そうだ。  そこにでっかいベッドあるのに、狭いソファでやることないよな。 「ん。行こう」  身体を起こして、ソファから下りた。  正方形に近いベッドに上がり、真ん中らへんまで進む。  涼弥が準備したのか。フトンは足のほうにめくられ、2つの枕の前にローションのボトルが置いてある。 「將悟……」  熱い瞳をした涼弥に抱き寄せられ、押し倒される。 「続き、やらせてくれないのか?」 「俺はもう準備万端だ」 「俺も、あんだけやって時間経ってないから……解さなくても入るだろ」 「確かめる」  サッとローションを取って俺の脚を割って間に入り込み、すでにはだけた自分のローブを脱ぎ去る涼弥を見てた。 「どうした? 何か……余裕ない感じっていうか……どっか違うっていうか……」  無言で俺のローブのヒモを解いて前を開き、ローションを手のひらに注ぐ涼弥に。 「おい……お前……うッあ……ッ!」  ほんとおかしいぞって言おうとして、半勃ちのペニスを涼弥に舐め上げられ。その刺激に腰が跳ねる。 「あッちょっ……待て……んッ……はぁっ、あッ……」  あったかい口の中、吸われて舐られる快感……一気に血流がペニスに集まってくる。 「こっちもな」 「んッ! はぁ……涼弥、ど……したッ、ああッ……!」  アナルに。二チャッとしたローションと、指にまさぐられる感触。それは、すぐに襞を押し入ってアナルの中へ。 「ひ……あ、あ……そこッ、くッ……!」  前立腺を腸壁越しに撫で擦る指は忙しなくて、与えられる快感がどんどん積もってく。 「りょう、や……んッあッ、あ……」  2本に増えた指は、ほどなくして3本になり。アナルの中をグチュグチュと動き回る。 「大丈夫だな……」 「ひゃ……あッ! あ……んッ……!」  アナルを解し始めてフェラから解放されてたペニスを撫でられ、尿道口をグリグリされてのけぞった。 「將悟……」 「はぁっ……は、んっ……はぁ……」  有無を言わさずここまでしたあと、はじめて視界の中心に涼弥が来た。  俺を見下ろす、何故か神妙な顔。 「お前……どうした……何か……」 「後ろから挿れるぞ」 「は……!? え?」 「褒美でも願いゴトでもない。俺がそうしたい」  そう……って。  後ろ……って、バックでやりたいってこと……だよな? 「でも俺、さっき……」  後ろから腰掴まれただけでビビって……。 「だからだ。お前の嫌な記憶、消させてくれ」  涼弥の瞳を見つめる。  微妙な空気も。ためらいの影も余裕ない感じも、このせいだったか。  俺のしょうもない恐怖心を拭うこと、考えてたのか。  心も、抱いてくれるのか。 「ん。消して」  オーケー一択だ。  ただ……。 「いっこ、お願い……」  安堵の表情になった涼弥の頬に触れる。 「俺、自分が抱く側の時も……バックでしたことないんだ。顔見えないと……不安でさ。だから、呼んだら返事してくれ」 「わかった。ちゃんと声かけてやる」 「なら、安心だ」  もぞもぞと上にずれて身体を起こし、ローブから腕を外した。 「これ、このままここに敷いとくな」  なんかいろいろ出してビチョビチョにしそうだ。 「生でやるんだろ?」 「ああ……お前がよけりゃ……」 「いい」 「敷くならこれにしろ」  素早くタオルを取ってきて敷いた涼弥に軽くキスしてから、四つん這いになって脚を開く。  今は中の熱を熱で埋めてほしいってのが強くて、恐怖心や恥ずかしさはほとんどない。 「ん……ッ……」  涼弥の手が、腰を掴む。  その瞬間。ほかの手が俺を犯そうと押さえつけた記憶がよぎり、身体が固くなる。  だけど、それはほんの一瞬で。  肌を撫でる涼弥の手が、俺の身体をリラックスさせる……いや。期待と興奮を高めてく。 「平気か?」 「ん……平気」  大丈夫。  もともと、縛られる恐怖と違ってしびれるまでいかない。 「どっかつらかったら言うんだぞ」 「うん……あ……んッ、う……く……」  尻たぶを広げてアナルにあてられたペニスが、ジワジワと押し入ってくる。今までと異なる角度で、見えないところから……でも、これは涼弥だ。  俺を抱くのは、涼弥だけだ。 「將悟……力抜け」 「ん……はぁ……ふう……涼弥」  出来るだけ力を抜いて。首をギギって捻って後ろに向けた。 「今、俺……さ……」 「前向け。首痛めるぞ」  眉を寄せる涼弥をひと呼吸分見つめて、前に向き直る。 「全然怖くなくて、すげー欲情してるから……お前に」 「ああ、俺もだ」 「だから、早く来い……」  アナルの口にかかる圧が増し。メリッ……と、デカい亀頭が中に埋め込まれた。 「ツ……ッあ、んッあ……あ……ッ!」  背後から挿れられたペニスが、裏筋で前立腺を擦り上げながら。小刻みに、少しずつ奥へと突き進む。  ほしかった感触に身震いして、目がくらむ。 「ッん、ふ……あッ、りょう、や……」 「痛くねぇか?」 「ない、あッ……もっとはや、くッ!」  遅い動きがもどかしくて。  早く奥までびっちり満たされたい。 「怖くねぇか?」 「ないッ、あ……だから、涼弥……」  もっとガンガン来い……! 「ゆっくりだ、將悟。俺を……覚えろ」  言葉通り、わざとスローに俺の中で動く涼弥に。 「もう、知ってるだろ……お前、しか……知ること、ないんっ、だし……」  訴える。 「んっ……じらすな、よ……あッ、もっとおく……」  アナルの奥の行き止まりを突かずに引いてくペニスが物足りない。  いいところをズズズと擦られるのは、すごく気持ちいい……けど。それが与えられるスパンが短くないせいで、マックスの快感が得られない。  イキそうになる……のに、半歩手前でスタックする感じ……コレ……つらい……! 「奥は慣らしてからな」  背後からの余裕ある声に。 「あ……涼弥……んッ、は……も、なれてる、から……」  ねだる。 「お願い、イキたい……もっと、あ、んッ……!」  暫くの間ゆるゆると動いてたペニスがズボッと捩じ込まれ、涼弥の身体が背中に密着して。 「將悟……」  耳元で声が聞こえ、次の瞬間。湿った舌に耳たぶを舐められて、甘く噛まれた。 「ッあ、やッ……ひあっ、んんッ!」  次いで。熱い軟体生物が耳に侵入したみたいな感触と、ガサッボソって空気の音にゾワってなる。 「あッ、やッ……ひ……あ、んッ……ふ……」  ねっとり舐られる刺激はすぐに快感に変わり、力が抜けてく。 「お前を、泣いてほしがるまで……みだれさせたい」 「えっ……なん、う、いッつッ……!」  いきなり、乳首を強くつままれた。 「淫乱になれよ。俺以外全部、忘れちまえ」  首筋を涼弥の舌が這い、指先が乳首を捏ねくり。おとなしかったペニスが、アナルの中のいいところを突いた。

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