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★55-3 イキまくらせろよ……!

 前立腺のしこりをピンポイントで刺激され、ペニスの根元に集まってくる快感に脚が震える。  そこに、乳首をコリコリいじられてジンジンする気持ちよさも加わり……やっとイケそうになった途端、ペニスを握られた。根元を強く。  射精させないためなのは明らかで。 「うッあ、あ、あ……りょうやッはな、せ……あ、やッ……ああッ!」 「ドライでイケ、將悟(そうご)。さっき出さねぇでイッてたろ」  さっき、は……ふつうにイッたあとだったから……!  そう言いたくても。行き場を失って渦巻く快感に、喘ぐのが止まらない。 「ッあ……んッ……ふ、は……やッ……」  それよりも。 「あッ、もうッ……やッ、おねが……りょうや、イカせて……ん、あ……ッ!」  とにかくイキたくて……ひたすらねだるのを、やめられない。  だけど。  ペニスは放してもらえず。  途中にあるいいところを攻める突きも、空イキするまでの速さと強さで続けてもらえず。  奥までペニスを挿れてもくれず。 「まだ、だ……」 「なん……で、もッつら、い……あ……あッ……」  つらかったら言え……つったじゃん……!  ねだっても、ほしい快感はもらえない。  なのに。  その手前の快感だけは降るほどくれる。  止むことなく、ずっと。    イキたくてたまらなくなってく。  それしか考えられなく、なってく。  これがほんとの焦らしプレイか?  意地悪じゃなく?  涼弥はつらくなんないの?  ほしがってるだろ。  みだれさせたいなら、激しく攻めろよ。  淫乱にしたいなら、溺れさせろよ。  泣かせたいなら……。  イキまくらせろよ……!  バックでやってんだから、ケモノみたいに突きまくれよ。  自分だけ、余裕でコントロールしてんのか?  俺にお預けして、楽しいの?  あ……なんか悲し……てか、もう、つらい……助けて……。 「う……あッ、りょうやッ、も……やだ……あッ! そこッ、もっと……ッ……」 「ほしい、か……?」 「ほし、いッ……あッ、もッ、つよくし、てッ……イキたいッ……りょう、やッ!」  出しても出さなくてもどっちでも何でもいい、から……! 「んッあッ……く……は……ッふ……う、あッ……う……ッ!」  のしかかられ、熱い息が耳にかかる。  長く緩い攻めに耐えられず。すでに手じゃなく肘をついてた俺の顔は、シーツの上で横向きで。その視界に、久しぶりに涼弥が現れた。 「あ……りょうや、んッふ……りょ、や……ッ……」  涼弥が滲んで見える。 「泣いてるな……クソッ、かわいい……」  なん……だそれ……じゃあ、くれよ……! 「將悟……好きだ」  やさしく囁かれ。  涙を舐め取られ。閉じられない口からつたうヨダレも舐められ、唇をちゅうと吸われ。  アナルの中を攻められる。 「ッ……ひッ……あ、あッああッ!」  行き止まりまで進んで戻るペニスが、前立腺のしこりをゴリゴリ。  いきなり速く。  激しく。  一気に押し寄せる快感。 「ふ、あッあ、くッる、や、りょうッやッ、あ……ん、あッイクッッ……!」  涼弥に握られたままのペニスは根元で栓されてて、射精は出来なかった。  イッたのはドライで、だ。  散々焦らされたせいか、弾けた快感が収まらない。  気持ちよくて気絶しそ……脳内が黄色? 紫? チカチカだ……俺、どこ見てる……?  脚も腰もガクガクで。涼弥に掴まれてなきゃ、とっくにシーツに沈んでる。  中……。  あ……。 「んッあ、ひッあ、あ……りょ、うやッ……!」 「もっとやるぞ。もう1回イケ……」 「や、むりッひあッ……あ……はッあッ……も、へんッく、るッまた……クルッ! くッアア…ッ!」  立て続けの2回目のドライは、脳ミソグチャグチャにする威力で。 「ッ……あ、アッアア……ッひ、や……ッ……ッ!」  イキ続けてる間に、ペニスの根元を締めてた手がなくなった。 「アアッあ、アッ……ふ、くッ……は、あッあ……はッアアアッ……!」  やっと出せた快感……さらに続く快感……止まらない……。 「ずっとイッてろ、俺が出すまで……」  俺の腰を両手で掴み直し、涼弥がペニスを打ち込む。  アナルにギチギチの熱い肉が奥にガツンとぶつかって戻り、ぶつかって戻り。  その衝撃に揺さぶられ、快楽の只中で痙攣しっぱなしの俺は、マジ人形みたい。自分の意思で動いてない。動けない。 「ッ……あ、りょ……かおッみせ、てッ……アッアア、いくッ……へんッ! なか、もッい……す、きッりょ……や、ん……アッお……くうッ……!」  よすぎてアタマ、ヘンに……なる……! 「將悟、お前ん中、すげ……ぞ。もう……もたねぇ……」  グジュッ、ズン、グジュッ、ズン……涼弥のペニスが俺の腸壁を擦って突き上げる。  ビシャピシャ、パシャ……俺のペニスから、とめどなく精液か潮か何かが出てる。  どっちも、めまいする快感で。なのに実感はあやふやで。 「んッく、う、ア……またッくる、イクッや……も、ヒャッアア、あああ……ッ!!!」 「う……ッイク、ぞッ……あ……ッ……ッ!」  ひときわ強い絶頂感の中、放たれた熱い精液がアナルの奥を満たす。 「あ……ふ……いいッ、きもち、いッ……もっと……!」  快楽にもってかれたアタマは、ピクピクし続ける身体のことはおかまいなしで。欲望に忠実で。  でも。理性はまだ残ってる。 「前、から……にして……顔、見せろ……よ……」  荒い息の合間に願いを伝える。  バックで抱かれて顔が見えなくても。  声で。感触で、涼弥だってわかる。  不安はない。  恐怖もない。  けど、顔が見たい。  ほしがってるのは俺だけじゃないって、俺をほしがる瞳が見たい……ボヤけてまともに見えなくても、だ。 「ああ……俺も……待ってろ」 「ん……あッ、あ……」  ズルンッてペニスが抜けて、喪失感がすごい。  支えがなくなった腰が落ち、ビチョビチョのタオルにうつ伏せになった。  冷た……こんなに、何出したんだ……?  アナル、じんじんする……。  身体、だるい……のに。  中……まだ熱い。  まだ、ほしい。  涼弥……早く来い……。 「將悟。下、濡れてるから移動するぞ」  涼弥が俺の脇を掴んで上体を持ち上げて、濡れたタオルをどかし。少し上に引きずって、ゴロッと仰向けにした。  背中に乾いたタオルが敷かれてる。 「涼弥……来いよ……顔見たい……挿れて」 「ここにいる」  真上に現れた涼弥、は……。  なん……で、そんな、つらそうな顔してんの……!?  とけてる俺と違って。  ほんの1分2分前に俺の中でイッたばかりとは思えないほど、強張った表情で。  また意識飛んでて、知らないうちに何か悪いことでも起こったのか……ってくらい……。 「んッ……ふ……」  重ねられた唇から入ってきた涼弥の舌が、歯茎を舐める。すぐに舌を絡ませて、熱い唾液を吸う。  久しぶりに感じるキスに夢中になってると、両手を掴まれ頭上に上げられた。 「はぁっ……涼弥、何……んんッ!」  閉じてた目を開けて。唇の隙間から出した俺の言葉を遮るように、涼弥が激しく口内を舐る。  甘い快感に、冷めない身体を再び熱くしつつ。  手首に異質なモノを感じた。  何、これ……。  バチンッ……。  ジャリラジャラッ……。  バチンッ……。  頭上から聞こえた……金具を留めるような音と、金属が触れ合う音。 「ふ……はぁっ……お前、何して……」  唇を離して俺を見下ろす涼弥に聞きかけて気づく。  手首……に、何か……巻かれてる……って、まさか……。  微笑みを浮かべ、涼弥が俺の頭を撫でた。  両手を引く……引けない。  涼弥はもう、俺の手を押さえてない。 「お……い! こ、れ……?」 「お前の手、縛りつけた。暴れるなら……脚も括る」 「りょう……や……」  痛いくらい真剣な瞳に欲を宿した涼弥が、俺の首筋に顔を埋めた。

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