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第2話 イケメンボーイ
ども!
俺は間宮哲嗣 。
現在高校3年18歳、身長178センチのイケメンボーイです!
チャームポイントはこの黒縁メガネと、撫でたくなるらしいサラふわな髪。
あとは愛嬌のある、この笑顔!
中々どうして女子にモテちゃうみたいで、只今可愛い女子と絶賛良いムード!
さきちゃんが俺に気があるのは、すみません!知ってました!
さきちゃんLoveの緒川には悪いけど、さきちゃんの好意的なチラ視線は俺に向けられていたんだよね。
彼女と別れたと聞いて、探りに来たんだろう。
女子のこういうとこ、可愛い〜ったらないよね!
人気のない階段の踊り場で、壁ドンしながら可愛いとか言われたら、恥ずかしくなっちゃったみたいで、顔を赤くしてもじもじしている。
確かに可愛い顔してるし、短いスカートから美味しそうな太ももが覗いてるから、つき合ってもいいけどなぁ。
緒川ー!……ワリィちょっと味見するわー!
そう心の中で叫びながら、さきちゃんのプルプルな唇を有難くいただこうとした時。
「てっちゃん」
「……」
「てっちゃーん、帰ろーーーーー」
……良く通る声してんなぁ。振り向かなくても誰だかわかる澄んだ声。
「かーおーるーー俺今いいとこなんだけど。見てわかんね?」
「…………わかんない。早く、帰ろうよ」
「はぁ〜……ったく」
壁ドン体勢を崩し、足元に転がしてあった鞄を手にする。
そして「え!キスは?」って目が点になっているさきちゃんの頭を優しくな〜でなで。
「じゃ、さきちゃ〜ん残念だけど!またね!」
「え、えええ!?な、なに!おわり!?ちょっとーーー!」
叫ぶさきちゃんににっこりスマイル&お手振りをして踊り場を後にした。
「今の新しい彼女?」
「ちげーし。つか薫、こっちの校舎まで迎えに来るなって言っただろ」
「?そうだっけ」
「……」
……
俺のことを「てっちゃん」と呼び、無表情で隣をとぼとぼ歩いているのは、塩崎薫 。同学年の同い年の幼なじみ。
身長165センチ体重53キロ。好きな食べ物は素麺、蕎麦、唐揚げ。嫌いな食べ物はトマト、人参。
つんつんした髪は少し硬めで、色白肌とパッチリ黒目が印象的だ。
相変わらずの無表情で、愛想はイマイチ。
顔はイイ線いってるのに、無愛想で何考えてるか分からないと女子からの反応はビミョーだ。
「あ、今日てっちゃんち行くから」
「ハ?なんで」
「なんでって聞かれても……明日、休みだから?」
「あのな……俺結構忙しいんだけど」
「…………じゃぁ……ダメなの?」
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