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第27話 狭いけど
「あーじゃぁ、電気消してからな?」
「ん!」
パチリと部屋の電気を消すと、急に暗闇に支配されてしまい落ち着かず、スマホを手にしてしまった。
やば、緊張してる俺。
何通かメッセージが来ていたけど、そんなもの今はどうでもいい。
「薫はベッドと布団どっちがいい?」
「てっちゃんが寝る方に寝る」
「……はいはい。じゃせっかく敷いたし、布団に横になるか」
自分の枕を布団に転がして、二人でシングルの布団に寝転がる。
当然狭いけど、その狭さが有難い。
薫が容赦なく身体をくっついてくるから、本当もうどうしようってなる!
キュンキュン愛しくてたまらない!
向かい合ってしばらくは無言で抱きしめ合った。
お互いの呼吸を体温を感じ、それだけで胸いっぱいで幸せだ。
「こうやって二人で寝るの、久しぶりだな」
「……うん、久しぶり」
「俺、スゲードキドキしてんだけど」
「そうなの?」
「そうなの」
「なんでだよ」
「は?なんでって決まってんじゃん」
「……?」
「……好きな奴と一緒に布団入って抱き合ってんだぜ?ドキドキするだろ」
「へぇ……ベテランのてっちゃんでもそうなんだ。俺だけかと思った」
「ベテランって、おい!あのな他の奴らとわけ違うんだよ」
「あはは……良かった。俺もう死にそうなくらいドキドキしてる。てっちゃんにしがみついてないとなんかダメになりそう……」
「……そっか、薫ちょっと舌出して。べーって」
「……ンべー」
「そのままな」
そう言って薫の舌に自分の舌を重ねて、ゆっくりと舐めてやる。
舐めて絡めてやると、薫の身体に力が入って緊張するのがわかった。
ここから念入りに丁寧に優しいキスをしてやると、頭の先から足先までトロトロに溶けてしまう。
なんだこれ……
……スゲー興奮するわ。
唇を吸いかぶりつき舌で口内を掻き回すと、薫の舌も徐々に応えてくれるようになるともっと欲しくなってしまう。
ぐあー!既にガチガチだわー。
下半身は素直に反応していて元気になっていた。
そりゃそうだわ。
幾度となく妄想でおかずにしていた本人と、リアルに今抱き合ってキスしてるんだ。
両手は勝手に薫の身体を触りまくって暴走しかけていて、ぶっ壊れそうな自分がいた。
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