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第48話 半笑い

そう、そうなんだ。喜んでいる自分がいるんだ。 薫が俺のことを想って考えて、これを用意していてくれたなんて驚いたけど、スゲー嬉しいんだけど。 小さい頃から俺のそばにいてくれた薫は、ずっと俺のことを見ていてくれて、好きでいてくれたんだと思うと、さらにたまらない気持になった。 「なのでおばさん、俺、薫とつき合いたいです。お願いします!」 「お願いしまーーーーす」 おばさんにぺこりと正座して頭を下げた。 すると隣に薫も座って同じように頭を下げる。 おばさんは口を開けたまま半笑い状態だ。 「あはは……うちはいいけど、間宮さんがなんていうかしら。てっちゃんのお母さんになんて説明すればいいのよ……」 「えーと、そのうち俺から説明します。母さんもちゃんと説明すればきっとわかってくれると思うんで!おばさんのことも薫のこと好きだし!」 「まぁ……そうね。間宮さんいいお母さんだものね。よし!わかった!知らないフリしておく!私は何も知らない聞いてないってことで!わかったわね!」 「はい!」 「それにイチャイチャして人様に迷惑かけないように!特に薫ーーー!わかったわね!?」 「はーーーーーーーい」 「以上!はーもうやれやれ。もう、晩御飯作る気力残ってないわぁ〜~」 おばさんはそうぶつぶつ言いながら、薫の部屋を出て行った。 玄関に買い物袋を置いていたようだで、今さっき仕事を終えて帰ってきたようだ。 ってことは、エッチしてた時はまだ家にいなかったってことかな。 そう思ったから気が楽になった気がする。さすがに、小さな頃から知ってる親にシテいるところは見せたくないわ。 「はぁ〜ビビった〜超ビビった〜」 「はは……」 「おばさんにバレちゃったな。俺たちのこと」 「うん、バレたね。だけど俺がてっちゃんのこと好きなの母さんは知ってたから大丈夫だよ」 俺の膝にゴロンと横になる薫の姿は、まるで猫みたいで可愛らしい。 「あ〜と、そう言う意味での、好き……?」 「もち!だけど、てっちゃんは女の子が好きなんだから、諦めなさいって言われてた」 「そう……か……」

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