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第50話 待ちに待った

「か、薫……お前……」 「……」 「超かわ……っ」 「え!マジ?」 今日は待ちに待った!あの日!だっ!! 世間は土曜日で、うちの学校は休み。 母さんは友達と会うのに今朝から出掛けていて帰りは夜だ。 こんなチャンスを逃すわけはなく、俺と薫は午前中からワクワクしながら、俺の家でおうちデートをしているのである。 「てっちゃん!これ着るからちょっと待ってて!」 鼻息荒く、薫がナース服を握りしめ、洗面所へと消えていった。 …… …… そわそわ…… そわそわすっるーーーー!! ドキドキすっるーーーーーー!! 待っているこの間、薫の妄想だけで眼鏡が割れそう!それくらい興奮している。 いやいや、そんなに期待しても、薫は女の子じゃなくて男だ。 イメージよりもごつくて、そりゃ現実は想像よりも劣るものなんだぞ? わかってんだろ哲嗣? 薫は男だ。 そんなに脳内で美化し過ぎも良くないから……な?な?んなことはわかっている。重々承知だ。 だけど今日にいたるまでの俺の脳内は、ナース薫しかなく、あんなことこんなことをモヤモヤ想像していたので、どうしても薫に対しての期待値は高かった。 俺は自分の部屋の勉強机の椅子に座り、乱れた気持ちを落ち着かせるために、スマホを意味もなく弄っていた。 「てっちゃーん」 …… ドアを開けてひょこっと現れた薫を見て、息を飲んだ。 ひぃ…… ハッキリ言って、イメージ通り可愛いぃ…… さっきまで着ていた服を抱えて立っている薫ナースは、少し恥ずかしそうにそろりと俺に近づく。 ピンク色のナースキャップを被り、同じ色のワンピースを着た薫は、肌が色白のせいか違和感はない。ごついどころか、細身のおかげで若干腰がスカスカしてるくらいだった。 椅子に座った俺の前まできて、もじもじしてる感じがまた最高良かった。 良かったと言っても良すぎて頭ぱーーーんしてて何も言えず、口を開けて薫を見るだけだったので、薫の方は不安に駆られたようだ。 で、このセリフがやっと出てきた。 「か、薫……お前……」 「……」 「超かわ……っ」 「え!マジ?」 たまらず薫をそのまま引き寄せ、俺の膝に座らせて抱きしめた。 スカートの裾から覗く太ももがやらしいし、やっぱりエロい。 「あー!薫最高っ良い。なんだアホみたいに似合いすぎだろー!」 「てっちゃん無言すぎて不安になったわ。あー良かった」 「悪い!……着てみてどう?」 「スカートってスースーする感じで落ち着かないね」 薫の腰に腕を回しながら改めて見ると、確かにスカートってものは下がまる開きなんだからそうだろうと思った。 下から覗いたら中が見えるんだもんな……とかそんなエロいことを思いながら、薫の腰や尻を服越しに触って、ふと気がついたことがある。 ……あれ? 「薫?お前……もしかしてノーパン?」 「え、うんそうだけど」 「へーーーー」 ……ってことは、もうこの下には薫のあれが生であるわけで? そんな薫さん、あんたもう準備はばっちりってわけなんですね。 ドキンドキン このナース服の下には薫の裸があって、これ以外には何も着ていないってことは、ちょっとぺろーんって捲ったら可愛いおちんちんが見えちゃうってことだ…… ごくり…… 「な、薫~これちょっと捲ってもいい?」

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