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第17話「確かめ合う体」
「ん……っあむ……清……っは……ん……んん」
飛びつくようにキスをした後、それはすぐに濃厚なものに変わった。
久しぶりなせいもあって、息をつく暇もないほどお互い貪るようなキスをする。
唇を食み角度を変えて、舌を絡ませ合う。
部屋に戻るなんて頭に浮かばなかった。それぐらい夢中でキスをして、玄関先で隙間なく抱きしめ合う。
「康臣……はぁ……はぁ……」
息継ぎのために少し離れると唾液が糸を引く。
久しぶりのキスが気持ちよくて、頭がぼんやりしてきた。しかも、清はユニホーム姿だ、なんだか夢でも見ているような気持ちになった。でも触れる体温は本物だ。
ずっと望んでいた関係になれて、嬉しくてその分も上乗せされている気がする。
荒く息をつきながら、もう一度自分から顔を近づけキスをねだった。
清は嬉しそうにそれに応える。
「清……ん……」
舌を絡ませあうと、クチュクチュと水音が響き、唾液が口から溢れた。
ざらりと舌で中を撫でられると体が震えて、体温が上がった。ずっとこうしていたいと思う。
熱はどんどん高くなっていて、すぐには収まりそうにない。
「あ……」
さらに体を引き寄せられ、清の腰が当たり。清の中心が硬くなっているのがわかった。清も気がついたのか少し気まずそうな顔になって、目をそらした。
「あーごめん……セフレのつもりないって言ったのに、説得力ないよな……ダメだったら言ってくれ……出来るだけ我慢するから」
清はそう言って少し辛そうな顔をして言う。
こんな風に俺のことを考えてくれてくれるなんて思ってなかった。嬉しくて涙が出そうになる。
「嫌だ……」
「え?」
「我慢なんてしないで……いっぱいして……」
「っ康臣……」
そもそも、俺が我慢なんて無理だ。もともとこういった行為は好きだったし、清とは相性もいいから、時間が許すならずっとしていたいくらいだ。
我慢できなくて、もうすでに固くなった己のものを擦り付けてねだる。そこは今にも爆発してしまいそうになるほど張り詰め、自己主張している。
そうするとまた激しくキスをされた。清の手が俺の体を探り、胸を揉むように動かす、乳首はすぐに硬くなり、服の上からでもわかるくらいに立ち上がった。
「あ……あん……んん……き、清……ダメ。あんまりしたら……っあ……ん」
硬くなったそれを親指と人差し指でつまみ痛いくらい刺激されて、快楽が電気みたいに流れる。激しく責め立てられ、ダメって言っているのに清は構わず攻めた。
足がガクガクして立っているのもやっとだ、でもたくましい清の腕に抱えられ隙間なく抱きしめ合う。
清はキスをしながら腰を掴むとぐいっと引きつけ、擦り付ける。しかも舌で上顎をざらりと撫でるから、いつもはこんなことないのにすぐに限界がくる。
「康臣、康臣……可愛い……」
「あ、ああ……っん……っっ!」
耳元で名前を囁かれた途端イッてしまう、体がブルリと震えて立っていられないくらい感じる。ズボンの中が濡れた感覚が広がる。
「……康臣……?」
「ごめん……」
恥ずかしくて真っ赤になる。まだキスしかしてないのに、それだけでイクなんて初めてだ。
「もしかして、もうイッた?」
清は嬉しそうにそう言って、ズボンの上から揉む。グチュと音がして、ズボンの中がどうなっているか如実に知らせてくる。
「あん……清だめ……そんな触ったら……」
出したばかりで敏感になったそこを揉まれて、体が震える。
もうとても立っていられなくて、清に縋り付くように掴まった。
「ほんと……エロい……」
涙で滲んだ目で見上げると、興奮しきった目で清は言って。舌舐めずりするように自分の唇を舐めた。俺はそれだけで、ゾクゾクと快楽を感じてしまう。
「清……っあ!」
清はおもむろに俺を抱え上げると、部屋に入る。そのままベッドに倒れこむように、押し倒された。
体が熱くて、冷たいシーツが気持ちよく感じる。それでも、これからすることに体が期待して、そう簡単に体温は下がりそうにもない。
すると、清が何かに気がついたように俺の服に目を移す。そうして少し変な表情になる。
「この服さ……」
「なに?……あん……」
清はそう言いながら、指で引っ掻くように胸を刺激した。特別敏感なそこは触られただけで感じ、恥ずかしいぐらい体が震える。
それでも、もっと触って欲しいとも思った。全然足らない。でも清はなぜだか焦らすように緩く触るだけで複雑そうな顔をした。でも俺は快楽で頭がぼんやりしていてその事には気がつかなかった。
「この服、前も着てたよな……もしかして、今日は康臣と同じようなゲイの仲間と合う約束でもしてたのか?」
「へ?……あ、ああ。こ、これは違う、約束はしてない。でも……清とはもうダメだと思ってたから……ヤケクソになってて……」
誰でもいいから相手を探そうとは思っていたから、少し後ろめたい気持ちになる。
すると清がおもむろに、シャツの引きちぎりるように前をはだけさせた。
驚いて清の顔を見る、シャツのボタンは取れて飛び散ってしまった。
清は少し怒った表情で口を尖らせている。
「こんな服、もういらないだろ……」
「へ?……」
「俺がいるんだから、もう必要ないだろ……」
清は不満そうに、そう言った。俺はもしかしてと思って言う。
「もしかして……嫉妬してる?」
「……そーだよ、浮気したら許さないからな」
そう言った清は少し恥ずかしそうで、でもそれが思いのほか可愛くて俺は顔がにやける。
同時に嬉しくて嬉しくて頭がぼんやりしきた。
清がこんな事言ってくれるなんて思ってなかったから。
「浮気なんてするわけない。……そんなことより……早く……俺のことめちゃくちゃにして……」
俺はそう言って、見せつけるように胸を突き出す。清が欲しくてたまらない、中が疼いて止められなくて、胸も指で摘まれたところが痛いくらいに立ち上がり、もっと刺激を欲しがっている。
恥ずかしさなんてもうどうでもよくなって、自分の指でも摘みこねる。
「っ……これだから心配なんだよな……」
清はそう言って、少し乱暴なキスをした。それはとろけそうなくらい気持ちが良くて、もうそれだけでイキそうになった。
両手を清の首に回しさらに引き寄せる、そして深く深くキスをした。
部屋には俺の喘ぎ声と、いやらしい水音が断続的に響く。
服はもうすでに全て取り払われ、二人とも裸で重なり合っている。
「清、清……だめ……も、もう……」
ベッドに横たわり足を開いた俺は、そう言って懇願する。清はさっきからずっと胸を口でしゃぶり、右手で俺の後孔をしつこいぐらいほぐし続けているのだ。
「ん……でも。久しぶりだしちゃんとした方がいいだろ」
「でもぉ……」
乳首は長い刺激のせいで、真っ赤に腫れて濡れていやらしく光っている。
清は俺が出したものをローションがわりにして、指でほぐしているのだが、丁寧すぎて逆にじれったいのだ。
気持ちがいいのだが、圧倒的に刺激が足らない。中が疼いて仕方がない、もっと太くて硬いものが欲しいのに。
「反省したんだよ。前は、あんまり優しくできてなかったから……」
「清……」
清の言葉に嬉しさがこみ上げる。
「だから、本当に嫌なことは言えよ。俺も、出来るだけ変なことはしないようにするから……」
清が本当にすまなそうにそう言う。だから俺はおずおずと口を開き言った。
「ほんと言うとさ、トイレでされた時……」
「あ、あれは本当に悪かったと……」
「いや、そうじゃなくて……あれ本当は、すごく気持ちよくて……だから怒ったんだ。……ごめん、こんないやらしい体で……」
言いながら、顔が真っ赤になってくる。
清は少し驚いた顔をした後、みるみる嬉しそうな表情になって、かがみこみまた噛み付くようにキスをした。
「康臣……最高すぎる……」
「清……清……」
「なあ、もう入れていいか……」
「うん、して……いっぱい」
そう言って自分から誘うように足を広げる。体が期待してそれだけで先走りが溢れた。
「あ、ちょっとまって、ゴムがない……」
入れようとしたところで、清がそう言った。体を少し離し、コンドームを取りに行こうとする。
「……あ、待って……いい。ゴム無しで……」
俺は我慢できなくてそう言って引き止める。本当はちゃんとした方がいいんだけど、せっかく恋人同士になれたのだ。久しぶりだし、何より清を直接生で感じたかった。
「でも……」
清は少し戸惑った表情をしてそう言う。
「お願い、生でして……中に清のをいっぱい出して……」
「っ……康臣……」
さっきシャワーを浴びたばかりだし準備はできてる。足を絡めて引き寄せもう一度「お願い……」と言った。自分でもあざといなと思った、引かれたらどうしようという怖さもあったけど。もう今更だ。
清は少し堪えるような表情をしたあと。ゆっくりと腰を進め、清が俺の中に入ってくる。
「っあ!……ああ!」
待ち望んでいたものが、中をみっちりと埋める。カリの部分で気持ちいいとこを擦られ、あまりの快楽に体がびくんと跳ねる。しかも、生の感触が思った以上に気持ちよくて、入れられた途端、思わず気持ちよすぎてまたイッてしまった。
目の前に星が飛んで、つま先がぎゅっとまるまる。
「康臣……?」
「ん……あ……っんあ……ご、ごめん……また、先にイっちゃった……」
快楽が行き過ぎて言葉も上手く出ない、荒く息を吐く間もそこからトロトロと白濁したものが自分の腹を汚す。興奮しすぎて体のコントロールが効かない。
「いいよ……もっとイッて。俺のでトロトロになってる康臣を、もっと見たい……」
清はそう言って嬉しそうな表情になると、優しくキスをする。
慰めるようにチュチュと軽いキスをすると、食むように何度もキスをくれる。
それがあんまりにも優しくて、それと同時にボロボロと涙が溢れてきた。胸がつかえたようになり、しゃくり上げて泣いてしまう。
「っひぃく……う……」
「うわ……ごめん。なんか痛くしたのか?だ、大丈夫か?」
清は慌てたようにそう言って、俺の顔を覗き込む。
「ち、違……う、嬉しくて……もう会うこともないと思ってたから……」
清とはもう二度と会えないと覚悟していた。だからこんな風に触れ合えることが信じられなかったし、ましてや恋人同士になれるなんて夢みたいだ。
最初は実感が湧かなかったが、こんな風に抱きしめあってセックスして、やっとそれを肌で感じられた気がしたのだ。
そう言うと清は嬉しそうに微笑み、また優しく触れるだけのキスを何度をすると「康臣、好き……好きだよ……」と囁く。お陰でまた涙が止まらなくなってしまう。
「お、俺も好き……清好き。大好き、だから清も、清もいっぱい気持ちよくなって……」
「っ康臣……」
清のそこは俺の中でガチガチに硬いままだ、きっとまだいイけなくて辛いだろう。わざと腰をゆすり中を締め付ける、その途端中のものがまた一回り大きくなった。
清は我慢しきれないと言った顔になり俺の足を抱え直すと、腰をギリギリまで引き一気に叩きつけ。そして、そのままガツガツと腰を動かし始める。
俺は貪るようにその快楽に身を任せた。
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