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「嫌だ!!止めろ!!止めろ~~~っ!!」
俺は叫び、地面に爪を立てて抵抗しようとするが、そのまま引きずられ、扉から離れていく。
「…諦めるんだな」
「嫌だ!!離せ!!離せ!!」
俺は速水の手から逃れようと必死で両足を動かす。
だが。
「…昨日みたいに酷くされたいのか?」
その言葉に俺の身体は固まり、動けなくなる。
昨日の痛みと、苦しみを思い出して身体が竦む。
「…や…止めて…まだ、昨日の傷が痛いんだ…だから、頼む…入れないで…お願い…」
「お前次第だな。抵抗しなければ優しくしてやる。お前はどっちを選ぶ?酷くされるのと、優しくされるのと」
その言葉で、俺は逃げられないことを悟った。
どちらも俺にとっては屈辱的だが、もう…諦めるしかなかった。
「……や…優しくして…」
絞り出すようにして言った俺の言葉に、速水は満足そうに笑った。
「いいぜ。お前が大人しくしていたら、優しくしてやる」
速水の手が俺の下半身に伸びてきた。
確かに速水は優しかった。
男と付き合っていると言われるだけあって、どこをどうしたら気持ち良くなり、感じるのかをわかっているみたいだった。
自分でしたことすらロクになく、ましてや人に触られることなど皆無だった俺はツボを得た速水の手にすぐイキそうになってしまう。
だが、俺のかすかなプライドが…速水の手でイカされ、喘がされる事をよしとせず、俺は唇を噛み締め声を殺した。
速水は、そんな俺が気に障ったらしい。
俺のズボンのポケットからハンカチを取り出すと、俺の起ち上がっているモノの根元をキツく縛った。
「…ほら、言ってみ?イカせてくださいって。じゃないといつまでもイケないぞ?」
速水が耳元で囁く。
…誰が言うか…!!
と思いながらも、下半身に集まった熱は出口を求めて暴れ回る。
「ほら、腰が揺れているぞ?」
喉の奥で笑いながら、話す速水の声が聞こえる。
出したい…とりあえず、なんでもいいから、出したい…。
その耐えきれない快感に負けて、震える唇を開きかけた。
その時。
用具室の扉が開く音がした。
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