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2ー5

「どうして、そんなに俺を構うの?誰かに頼まれた?」 いつの間にか再びオレの前に来ていた青山に声をかけられた。 まさか青山の方から声をかけてくれるとは思わなかったオレは、吃驚して言葉もなかった。 「…聞いてる?」 「…あ、うん。いや、え、と、別に、誰にも、頼まれてない。うん…オレが、興味っていうか…いや、興味ってんじゃないけど…わ、わからなくて…」 「……………」 「……………」 「……………」 「……………ごめん。何、言ってるのか、わかんないよね」 ハハハと乾いた笑いをすれば、青山もクスクス笑い出した。 ………笑った。 「…あ、あの、い、一緒に帰らないか?その、寮まで」 青山が笑ったことに気をよくしたオレはその勢いのまま、口を開いた。 …やっぱり不自然か…?っていうか、図々しかったか…?思い切りどもっているし、無理だよな。 少し図々しかったか…と半分、断られることを覚悟していた。 が。 「いいよ」 うん、そうだよな。やっぱり………って、えぇ!? 「…いいの!?一緒に帰って!?本当に!?」 オレの驚きように、青山はまたクスクス笑った。 「いいよ。帰る所は一緒だしね」 よっし!! オレは小さくガッツポーズを作った。 「何、してんの?」 そんなオレを不思議そうに見ている青山。 「…いや、別に。さ、行こう。今すぐ、帰ろう」 気が変わらない内にとオレは青山の手を取り、図書室を後にした。

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