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「じゃ、俺が抱かせてって言ったら?」 「え?」 三城に聞き返され、俺はハッとする。 俺、何を………。 「ご、ごめん。何でもない。忘れて」 「いいよ」 「え?」 「青山がそうしたいなら」 「どうして…」 速水に見せられた映像が頭を過ぎる。 あんな事があったのに? 「どちらでもいいんだ、オレは。青山が本当にしたいのなら。オレの気持ちが受け入れられる事、それ自体が奇跡みたいなものだから」 「そんな事は………」 「あるんだよ、本当に。オレが告白しても普通は気持ち悪がられたり、避けられたり…オレの気持ち自体を否定されたりするけど、青山はオレが告白しても気持ち悪いって言わなかった」 三城の手が俺の頬へ伸ばされる。 「触っても、いいか?」 俺が頷くと同時に、三城の手が俺を抱き締めてきた。 三城の胸に抱き締められながら、俺は速水の言葉が耳に蘇る。 『この映像をバラまいてやろうか?』 そんなことは、させない。 俺は両手を三城の背中に回して、強く抱き締め返した。 三城は俺が守る。 「青山?」 三城の訝しげな声が聞こえた。 「なんでもないんだ。じゃ、俺、部屋に戻るから」 「待って」 三城が離れようとした俺の手を掴んで止める。

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