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第3話 あんだけヤったのに、勘弁してください
オレはフローリングの床をゆっくりと歩く。
なんかまだ、お尻の中に異物が入っている感じがして、大股には歩けなかった。
リビングに続くドアの前について、
ドアノブに手をかけた。
「床汚したら、お仕置きね」
「ひっ!」
さわやかな声の龍ヶ崎に対して、
オレは変な声がでた。
だって突然、龍ヶ崎に後ろ首を触られたからだ。
ついいままで、寝てたくせに。
足音もなく近づいてきたし。
「こぼれてるよ、桜井」
しまりないなぁ、と、オレの耳元で龍ヶ崎は笑いやがった。
内容は、ちっとも清々しい朝の会話じゃない。
こんな恥ずかしい状況で、
名乗るのは心底嫌だけど。
オレの名前は桜井悠人 。
牡羊座の17才。
かわいくて家事が好きな恋人募集中。
そして、オレの容姿は茶髪で、茶目で……。
自己紹介は中断だ。
オレの腰にあたる硬くて熱いモノに、身の危険を感じたからだ。
「……なんのつもりだよ」
と、オレ。
「誘われてるのに、無下にできないでしょ?」
と、龍ヶ崎はしれっと言い、
オレのうなじに吸いついてきた。
「つぅ……誘ってないっ」
「真っ裸でそろ~りと歩きながら、僕のザーメンをケツマンコから垂れ流して。後ろからぶちこんでっておねだりされてる、と思っちゃうじゃん」
後ろからオレの体にまわされた長い腕。
長くてきれいな指が乳首を触ってくる。
「バッカじゃないの。今からシャワー浴びないと、遅刻する。オレはおまえと違って風紀委員特権はないからな。離せよっ!」
「ヤダ」
と、龍ヶ崎は即答し、
「ひゃあっ」
オレの乳首をつねった。
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