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第11話 丈夫なおなか※

オレの浮いていた背中が床につかされ、龍ヶ崎が覆いかぶさってきた。 龍ヶ崎に口腔内を蹂躙される。 熱くて長い舌が、オレの感じるところを刺激していく。 キスは好き。 軽いのから深いのまで。 でも、龍ヶ崎とは別。 嫌じゃないけど、つらい。 的確に執拗にオレをおいつめていくからだ。 キスなんて言わなければよかった。 アレをさわってもらえば、もっと、楽にことがすすんだかもしれないのに。 気持ちいいけど、苦しい。 苦しいけど、気持ちいい。 キスのあいまにもれるオレの声が、少し甲高い。 聞きたくなくて、両手で耳をふさいだ。 龍ヶ崎が唇をはなして、 「なにしてんの?」 「……声がキモいから」 「いまさら」 龍ヶ崎が鼻先で笑った。 「で、キスでイくんじゃないの?」 「イけるか……」 「じゃあ、なんでねだったの?」 「つい?」 思わず、疑問符付きになってしまった。 龍ヶ崎に無言で見つめ返された。 オレの奥に入っていた龍ヶ崎のモノが抜けた。 トロリと生暖かい体液が大腿を流れていく。 まだ、あったんだ。 どんだけ、中出ししてんだよ。 ていうか、オレのお腹、丈夫だな。 下痢になることなく、今に至るし。 苦しい態勢から解放されて、長い息をついた。 指図どうりに出来ないことにあきれたか? キモい声に興醒めしたか? なんにしても、セックスは終わりのようだ。 上体を起こし、オレに跨がっている龍ヶ崎をどかした。 先に立ち上がった龍ヶ崎が、オレの腕をつかんだ。 「場所を変えようか、悠人」 今日は完璧遅刻だ。 いや、欠席かもしれない。

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