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第12話 眠気は最強
髪をいじられて、オレは目をあけた。
「いってくる」
「……うん」
身仕度を整えた龍ヶ崎をベッドの上から見送った。
結局、なんだかんだ時間をかけてコトにおよんだわけで、オレは疲れはてて起きあがれない。
シャワーを浴びて身体中の汚れを落として、さっぱりしたい。
でも、寝返りをうつのも億劫。
もう、なんかさぁ、体力根こそぎもっていかれた感じだわ。
龍ヶ崎がなんであんなに盛りたがるのか、わからない。
セフレって、もっと気楽で楽しいもんじゃないのかなぁ。
……だるい。
自然と瞼が落ちた。
まずい。
寝ちまう。
オレはむりやり目を開けた。
無断欠席になる。
スマホ、どこだっけ?
近くにないのは確実で。
探すにはベッドから出なければならないけど、体が動きません。
一応、クラスメイトである龍ヶ崎が伝えてくれればいいんだか、絶対にしそうにない。
されたらされたで、後が怖い。
野間がうまいこと言ってくれるのを祈ろう。
野間明史 は友達でクラスメイト。
アイツは頼りになる。
……たぶん。
ヤバい。
……まじで眠い。
大きな枕に顔をうずめた。
落ち着く匂いに包まれて、目を閉じた。
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