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第24話 こんなチャンスいりません
「明日は火曜日か」
唐突にこぼされた龍ヶ崎の一言。
何?
なんで曜日のカウントしてんの?
「怯えてるの?」
冷々する相貌が怖いけど。
それ以上に曜日を気にする龍ヶ崎が一番怖い。
週2あった一人寝の休息日もなくなるのか?
「龍ヶ崎……」
自分から龍ヶ崎の袖口をつかんだ。
「……ホントに手加減してくれる?」
怒らせたなら、なだめるしかない。
相手の要求をのむほうが得なこともあるのだ。
だって、気絶するまで相手させられるのは避けたいし。
「悠人が僕を気持ちよくしてくれたら、入れないであげるけど、どうする?」
「え?」
オレがするの?
オレが龍ヶ崎を抱くの?
ム、ムリ。
ムリムリ。
だってタイプじゃないもんっ!
こんな、おっかなくて、デカイヤツ、好みじゃないし。
「目ぇクリクリにして、何固まってんの?」
と、不機嫌オーラの消えた龍ヶ崎に言われた。
「あのっ、オ、オレがその……やるほう……なん?」
「ヤりチンのチャラ男が、いまさら何言ってんの?」
龍ヶ崎の目が細められ、笑まれたけど。
オレには怖いだけだった。
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