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第26話 意外と肌が弱い龍ヶ崎さん

「ヤり方、忘れちゃった? 待ちくたびれたよ」 と、龍ヶ崎。 このまま、ずっと、こうしてるわけにはいかないけど。 龍ヶ崎はこの状況を楽しんでいるようで。 言いなりになるのは、すっごく嫌だ。 でも、オレが行動しなくちゃ、ずっとこのままなわけで。 「服、脱いで」 と、オレが言ったら、 「脱がしてくれないの?」 と、言い返された。 すっごく非協力な龍ヶ崎のTシャツをめくった。 雑なしぐさに、 「ムードねぇ」 と、龍ヶ崎が声を出さずに笑った。 くびれた腰があらわになる。 グイッとたくしあげて、割れた腹筋にたどたどしくふれた。 引き締まった筋肉をなぞってみた。 さわさわと、指先や手のひらでなめらかな肌をなでていく。 手触りが気持ちよくて何度も往復した。 「うっ」 オレはうなって、ピタリと手をとめた。 この感覚を楽しんでいる自分に、ゾッとした。 「それだけ?」 と、龍ヶ崎。 「……くそっ」 上体を倒して、龍ヶ崎の首元に顔をうずめた。 オレの好きな匂いが強くなる。 柑橘系だけと、少し甘さもあるいい匂いだ。 首筋に強く唇をおしつけ、弾力のある白い肌に吸いついた。 うっすらと、赤いあとがつく。 あ、 力加減、まちがえた。 案外、簡単に跡がつく皮膚なんだ。 知らなかったな。 意図してつけた訳じゃないけど、所有物ぽくなって、とても嫌なんですけど。 「次は?」 と、龍ヶ崎に催促された。

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