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第31話 そういう用途でアレを使う人って、オレは少ないと思う
今ここにあるちゃんとした用途のものって、
「じゃあ、ゴムのジェルで」
と、オレ。
「……いくつ使う気だよ」
「えっと、1箱?」
新しいの開けてから、あんまり使ってないから、けっこうあるはず。
「一個ずつ封切って、チマチマ集めるわけ? バカまるだし」
「じゃあ、買ってくる」
「もっと簡単に、ローションの替わりになるものあるでしょ」
と、龍ヶ崎。
あるよね。
あるけど、使いたくない。
「……ないよ」
と、オレはぼそりと答えた。
「一人分で足りなかったったら、二人分使えばいいんだし」
あぁ、嫌だ。
なんで、そんなに、いじめてくるかなぁ。
「……意味わかんないし」
と、オレ。
あくまでも、わからないと、拒否ってみたけど。
「僕たちの精液を使えばことたりる。それ使うのが嫌なら、僕のケツ舐めてほぐして、中に舌さしこんて、唾液をそそげはいいんだよ」
「買ってくるからっ!」
と、オレは大声を出して立ち上がろうとしたけど、龍ヶ崎に肩を押されて、ベッドに倒れこんだ。
仰向けのオレに、
「そんなこともできないのに、タチだって?」
龍ヶ崎がおおいかぶさってきた。
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