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第32話 負け犬?

龍ヶ崎のきれいな顔が近づいてきた。 その顔を手ではらいのける。 「話しが違うってば」 と、オレの抗議は、 「タイムオーバー」 と、龍ヶ崎にあっさり言われた。 「ちょ、そんなの聞いてないっ」 「そりゃあ言ってないから」 「時間制限があるってしってたら、サクサクっと進めたよ」 「僕のケツの穴が舐められない時点で、アウトでしょうが」 「……かわいいこだったら、出来るよ」 龍ヶ崎に、大きなため息をつかれた。 「人を選ぶんだったら、あんたはヤりチン失格だな」 「ヤりチンじゃねぇよっ!」 と、オレはとっさに怒鳴った。 「でも、チャラ男じゃん」 「チャラ男でもないっ!」 「あっちこっちでタラシまくってんのに」 「タラシたことなんかなっ、ぐっぇ!!」 龍ヶ崎に手で口をふさがれた。 「吠えるんじゃないよ。負け犬丸出しでみっともない」 「ううんっ…」 オレは首を横に何度もふった。 負け犬、ってオレ? 龍ヶ崎のケツを舐められないのが、負け犬なの? はあ? わけわかんない。 「キャンキャン吠えて、そのまんまじゃん」

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