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第34話 しつこいけど龍ヶ崎とのキスはイヤだ
龍ヶ崎にディープキスをされながら、アレを執拗にいじられた。
鼻で呼吸するけど、うまく酸素が吸えなくて。
息苦しくて、涙で視界がかすむ。
両手で龍ヶ崎の顔をはさんだら、すうっときれいな目が開き、じっと見られた。
龍ヶ崎がアレを触るのを止めると、唇を離して、
「なに?」
と、訊いてきた。
「はぁっ、はっ、はぁ、はあ、っん……。死ぬ……」
オレは酸欠ぎみで荒い息を整えながら答えた。
「いい加減に慣れてよ」
「うっ…」
オレは顔をそむけた。
気持ちよくて訳わかんなくなるようなキス。
そんなもんに慣れたくない。
止まっていた龍ヶ崎の手が動き出した。
しっかりした意図で動かされたら、すぐにも天辺に持っていかれてしまう。
湿った淫靡の音が静かな部屋に大きく聞こえた。
歯を食いしばって声を我慢するけど、
「…やめっ」
オレをおいたてる手の動きは弱められない。
「……りゅう、あっ…んんっ!」
「此花と食事したんだって」
「うひゃっ!」
龍ヶ崎の冷酷な声に思わず、変な声がでた。
もう少しでイきそうだったのに、一気に熱がひいていく。
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