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第35話 もうオレのせいで、いいです
「此花真希と食堂で夕食を共にしたんだって」
同じことを2回、龍ヶ崎に言われた。
怖っ!
質問じゃなくて詰問だ。
はなから、問いかけてなんかいない。
『一緒に飯食った』と断定してるじゃないか。
ただね、龍ヶ崎の手の位置が、ね。
息子を人質に取られてます、オレ。
急所を握られたまんま。
オレを追い上げる手の動きはなりをひそめ、萎えてしまうのをとどめるくらいの緩やかな動きしか、していない。
「関わるな、と言ったの忘れた?」
と、龍ヶ崎はあくまでもいたって普通の声のトーン。
「……でも、オレの親衛隊だし」
「それが、なに?」
龍ヶ崎の声が低くなった。
「なにって。無下に出来ないだろ?」
「相手にしなきゃいいだけ。あんたはそんなことも出来ないんだ」
「向こうから、からんでくるんだよ」
「からます隙を作るな」
と、龍ヶ崎に間髪入れずに、言い切られた。
龍ヶ崎は、相変わらずオレの下着の中に手を入れたままで、ゆるい手つきで人質くんをなぶるのをやめない。
「……今回はおまえのせいだ」
「僕の?」
思わず出た言葉は、取り消しも訂正を許されることもなく。
「なに、それ」
龍ヶ崎の低くすぎる声に、体がすくんだ。
「痛っ!」
龍ヶ崎にアレを強く握られて、情けない声がでた。
「誰のせいだって?」
「ひぁ…つぅ!」
アレの窪みに指先をねじこんできた。
激痛で、涙がぽろぽろとこぼれていく。
「此花がなに?」
「…うわぁ、っ……いっ、んんっ」
「痛くされて、感じてるんじゃないよ。変態」
「ひっ、やぁん……手ぇ、ゆるめて。りゅ…、お願……」
「誰のせい?」
「オレっ……はあっ、んんんっ……」
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