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第45話 幽霊風紀委員て……

「セフレが留年するのって、嫌じゃない?」 と、オレ。 「別に」 自分の言ったセリフに、心底げんなりした。 『留年』て。 この関係をいつまで続ける気だよ。 『別に』じゃなくて、 『そこまで一緒にいない』とか、 言って欲しかった。 「これからは出席日数はどうにでもなるよ。今月から風紀委員になってるから、あんたは」 と、龍ヶ崎。 「え? ウソ?」 聞いていない。 「いつから?」 と、オレ。 「1日(ついたち)から」 「そんなこと言ったっけ?」 聞き逃してた? 「言ってないから」 と、龍ヶ崎。 「は?……今日は17日なんだけど」 「どうせ委員になったって、活動しないでしょ。委員会なんかも出ないでしょ? 神田さん(前年度の風紀委員長)に無理やり入れさせられただけなんだから、幽霊委員でいればいいんだよ。あんたは委員会活動はしなくていいから」 (※詳しくは第1作目『飴(龍ヶ崎×桜井シリーズ①)』を参照) 前に、神田さんにも同じようなこと言われたけど、龍ヶ崎に言われると、かなり、ムカつく。 「幽霊風紀委員でも、特別に特権使わせてあげるから。公欠扱いになるよ」 と、龍ヶ崎。 「バっカじゃないのっ? 抱きつぶした相手に公欠使う? おまえがエッチの回数を減らせば、済むことじゃんか」 「回数減ったら、浮気するよ?」 「やっ」 とっさに自分の口を押さえた。 だって『やったー』と叫んじゃうとこだったから。 「……回数減らせ。浮気はダメって。わがまますぎるよ」 と、龍ヶ崎。 オレが『わがまま』だったら、 龍ヶ崎は自己中の『俺様王様』だろうが! 一言も『浮気はダメ』なんて言っていないし。 オレはずっと、 『恋人を作れ』 『かわいい子を相手にしろ』 と言ってきた。 ずっと、と言っても、セフレになった期間の2ヶ月だけどね。

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