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第51話 わらわらと増えていくけど、キャラ設定弱くねぇ?
永島が先頭になって、風紀委員室の扉を開けて入っていった。
「お疲れ様です」
と永島。
オレの場合の挨拶って、
「こんにちは」
が妥当かなっと。
2番目に風紀委員室に入った。
3番目の龍ヶ崎は無言。
え?
挨拶なし。
それでいいの?
副委員長なのに?
人としておかしくないですか?
頭に疑問符をうかべてると、二人は自分達のイスに腰かけてしまった。
中央に重厚な机が9台あった。
上座の入り口をむいた1台には、満足気な顔をした俺様委員長が座ってオレを見ていた。
委員長の机を中心に、左右に4台ずつの机が位置している。
窓以外の壁には、びっしりと天井まであるカギ付きのスチール製の整理棚がある。
その前には、会議室などで使用されるキャスター付き長テーブルが連なって置かれていた。
「俺の直々の呼び出しを無視するのかと、思ったけどな」
と、かずくん。
その言い方って、無視して欲しかったの?
バックレてよかったのかな?
かずくんのひとりごとをスルーしていると、
「初めまして桜井先輩。ぼくは高槻 です。この用紙に必要事項を閲読し署名捺印して下さい」
黒髪メガネくんにわたされた用紙の入った透明のクリアファイルを受け取り、移動式長テーブルに歩いていった。
「おまえは、ここ」
と、かずくんがすぐの右側の机を指差した。
そこは、なにやらファイルや私物等がおかれて使用感たっぷりの机。
「オレはあっちでいいんで」
そんな上座、嫌だし。
いてもいなくても、わかんないような隅っこがよい。
「桜井はここを使え」
と、かずくん。
「そこ誰かの机でしょ。かずくんの横暴でその人、こまらせたらダメだよ」
「俺の対面 に新しい机がくる」
「それがきてから移るよ」
「おまえの業務が俺の右側の方が効率がいいんだよ。だぁから、桜井の席はここ」
「業務……仕事するの?」
「だから机がいるんじゃないか。おまえは外務は出来ないから、内務専門」
「内務ってなに?」
「書類作成確認整理集計保存だ」
「……なんか呪文みたい」
「ああ?」
すこぶる不機嫌なかずくんが、立ち上がって近づいてきた。
龍ヶ崎くらいの背の高さ。
子供の頃はオレより小さかったのに。
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