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第54話 マジで終わるのに、またまた新キャラが登場しちゃったよ……
風紀委員のオレの仕事は、業務的に完了した書類の整理保存だった。
高槻くんがおこなっていた業務の一部を引き継いだので、オレの左隣に座った彼に丁寧に教わっていた。
二人座っても余裕のある机だ。
高槻くんは教えるの上手。
すごくわかりやすい。
「お疲れ~」
と、間延びした明るい声がした。
龍ヶ崎以外はその挨拶に軽く答えていた。
委員会室に入るときも挨拶なしで、他の委員の挨拶にも無言って。
やっぱ人として、ダメじゃん。
一般常識が欠如してるよ、龍ヶ崎。
オレは顔をあげて、
「よろしく」
と、答えた。
「うわっ、王子だ。どうしているの?」
と、少しタレた目が見開らかれていた。
赤茶色の少し長いくせ毛に長身、紫色の瞳。
新たな風紀委員だ。
王子。
もしくは姫。
キングや魔王など、学園にはそう呼ばれている人がいる。
直で言われたことはないフレーズ。
オレの場合は、王子の前にチャラやヤリチンがつくけどね。
「風紀委員になったので、仕事してます」
と、オレ。
「マジで? あはは。ほんとに来ちゃったんだ。絶対に来ないと思ってたのにぃ」
と、タレ目の人。
明るい。
というより、チャラい。
タレ目の人はキャスター付きのイスに座ったまま、オレの隣に入り込んできた。
右側。
机一つに、さすがに3人は窮屈だ。
こっち側、人が密集してるよ。
反対側は龍ヶ崎一人なのに、こんなに広い部屋の中で、変だ。
「狭いんだけど」
と、オレ。
「だってここ、おれの机だし」
と、タレ目の人。
「あ、ごめん。オレの席、ここになっちゃって」
と、オレ。
「別にいいよん。でも新しい机がくるまで相席しようねぇ」
と、タレ目の人が間近で、オレをじいっと見てきた。
オレをまっすぐにみつめるタレた紫色の目。
生徒会長のように、外国人の血が入っているように思えない日本人的な容貌だ。
瞳はカラコンだと思うけど。
髪色もカラーだったら、見知った顔に近い気がしてきた。
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