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そんな君も好き~陸人の場合~

「はい、みなさんおはようごさいます。この間言っていました、教育実習生の先生が来ています。入ってきてください」  担任が教室に入ってきて前に言っていた実習生を紹介し、その人物が挨拶するのに入ってくると、うつむき加減に挨拶した。 「初めまして、笠松悠(かさまつはるか)と言います。科目は英語です、よろしくお願いします」  そんな簡単に挨拶した人物は、黒縁の眼鏡をしてあまり似合っていると言えないが、少し顔が強面でがたいも良く175センチを超えて見える。そして何より見た目に反して名前が女の子らしい。  周りからは、怖いだの、名前が女の子みたい、無口とか色々声があがっていた。 「それだけ?まあいっか。これから3週間笠松先生がこのクラスでお世話になりますのでみなさんよろしくお願いします。なにかあれば質問してあげてね!では、ホームルームは終わります。授業頑張って」  そう言い残し、担任の先生が先に出ていき後を追うように笠松先生を教室を出ていく時、ちらっと僕が見られた気がしたのは多分僕の席がドアの席だったからだろうなと思い、次の授業の準備をしていく。    午前授業を終え、昼食時間になり仲のいい友達五人と屋上でご飯を食べるのが日課だ。屋上にでると地面は所々濡れている場所はあったが、かなちゃんが敷物を開いてここに座ろうと促されみんな席についた。 「あ~僕、飲み物持ってくるの忘れた。教室に行って取ってくる」 「あ、わたしも飲み物なくて自販機で買いたいから一緒にいくよ」  そう言ったかなちゃんと屋上を出てまず教室に行き、鞄から水筒を見つけて次に自販機のある場所を目指しながら、僕はずっと話していた。かなちゃんはお茶を買い、にこにこして聞いてくれていた。 「あと朝ね、こんなことあってね~・・・うわ!すい、ません」  よそ見しながら歩いていたせいか勢いよく誰かにぶつかり背中から倒れそうになるのを目の前の相手が腕を掴んでくれて崩れることはなくなった。 「ありがとうございます!僕前見てなくて、笠松先生こそ大丈夫ですか?」 「大丈夫だ」  そう言い残して去っていくが、笠松先生が落したジュースを拾い渡すことも出来ずとりあえずまた会った時に渡せばいいかとそのまま持っていくことにした。 「りっくん大丈夫?やっぱりあの人怖いね」 「僕は大丈夫!そんなことないよ~」  時間ないしそろそろ行こうと言い、屋上に向かうともう既に友達はご飯を食べ終えていて談笑していた。僕たちにきづいて、デート長いと茶化すように言われごめんねと謝ってお弁当を食べ始めた。  昼休みを終わる鐘がなるのを聞いてみんなで教室に戻ってまた授業の準備し教科書を見たとき思い出した。  次は英語か、笠松先生くるかな~?帰りに渡そう。 「はい、眠いと思うけど頑張って授業していこうね!今日は見学で笠松先生もいるからもっと頑張っていこ~」  笠松先生はただ頭をぺこっと下げるだけで特には話さなかった。緊張してるのかなって思ってしまう。  授業が始まるとそのまま後ろへ行き、ノートを取り出して何かメモをしていて担任の授業を見ていた。  真面目だ~。とぼそっと言った。

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