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そんな君も好き~悠の場合~

 数分歩いて辿り着いたのは何かの専門店のようで、特に俺は買う予定もないが仲山はここに用事があるらしく付き合う事にした。  中に入るとオイルの匂いがしていてよく見るとZIPPOでキラキラと光るものもあればデザインが斬新なものシンプルな色で纏めまれた色々なデザインのZIPPOがあった。 「仲山、煙草吸うのか?」 「違いますよ、秋広さんに誕生日プレゼントです」  あの人煙草吸うかその事実を知り考えた。やはり男というものは煙草吸うような男らしいのがいいのか、それとも大人の男の余裕を見せるようなイケメンであればモテるのかと見知った人を思い浮かべたが、煙草もお酒も口にしない、ただ無口なだけの程遠い自分が居て肩を落とした。 「ここ、香水もあるんですよ。そういえば笠松先輩、いい匂いします、甘い感じの何つけてます?」  香水というものを付けたことはなくよくわからない。だけど、毎日筋トレをするため汗をかくので匂いには気を使うので汗ふきシートや家では匂いの柔軟剤や芳香剤は使用していた。 「バニラの芳香剤がついたんだろう。・・・似合わないか?」 「いいえ。りっくんが言った通りの人だ」  そう言いながら笑う仲山がよくわからずだけど貶された訳ではないと安心した。 「もう買ったので出ましょうか。もう少し付き合ってもらえますか?」 「大丈夫だ」  今日は陸に作った時間なので今日と明日は1日と時間はたっぷりある。  目的地は聞かずにそのまま着いて行き、人が沢山いて噴水があり大きい公園まで話しながら辿り着いた時甘いいい匂いがし食べたいと思っていると仲山はこれ食べたかったと俺の心中を悟るようにクレープ屋へ駆け出した。 「何食べますか?」  メニューを見るとフード系のクレープやアイスクリーム、沢山のクレープがあり俺はそれのどれにしようか悩んだ。  仲山はバナナクレープを選び俺は悩んだ結果レアチーズケーキのクレープを選び、財布を取り出そうとすると突き合わせたお礼と言って出してくれた。 「・・・すまない、ありがとう」  受け取って先に食べてる仲山を見ると美味しそうな顔をみて陸を思い出した。陸もこんな風に美味しそうにリスのように口の中に溜めてもぐもぐ食べてたなとふと笑みが零れた。 「笠松先輩!!危ない!!!」  その声に反応する前に俺の視界は白く染まった。

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