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【19】SIDE蓮見(12)-1
「月曜の夜から出かけてるのに、今朝になって明後日まで休むって電話してきてる。まだ、きっと迷っていてどこにも行けないでいるんだ」
インフィニティで話を聞いた蓮見は、西園寺と神様にそう告げた。
行くところがないのにどこかに行こうとしたなら、葬儀にさえ出ないまま別れた母親の墓に行くことくらいしか考えられない。
三井はなんの脈絡もない行動を取ることが、たぶん苦手だ。それ以外の場所を選ぶ気がしなかった。
そして、そこにさえ簡単に行けずにいるのだと思った。
すべて蓮見の勘だ。
けれど、そこへ行けば会える気がして、どうしても迎えに行きたいと思った。
無駄足になっても構わない。
土曜日には帰ると言っているのだから、行き違いになるかもしれない。待っていれば三井は帰ってくるだろう。
それでも、今、自分が行かなければと、思った。
ラインやメールではダメだ。
電話でもダメだ。
大事なことは、直接会って、自分の口から言わなければいけない。
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