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【20】SIDE蓮見(13)-4 ※R18
下肢の熱を感じながら、蓮見の肩に額を預ける三井の声を聞く。「でも……」とその声が繰り返す。
「でも? 何?」
わずかに間をおいて、三井は静かに言った。
「そんなことをしたら……、蓮見もヘンな目で見られるから……」
「ヘンな目って?」
蓮見の背に回した腕に、三井は力をこめた。
「蓮見には、ちゃんと幸せになってほしい……」
「遥がいれば、俺は幸せだ」
「だけど……」
「新井のバカが言ったことを、気にしてるのか?」
三井がかすかに頷く。
「誰が信じるんだよ、あんなこと……」
誰も信じない。
仮に、男娼上がりなどという噂が立ったとしても、事実ではないのだから新井を訴えればいいだけだ。
そう蓮見は言ったが、「それでも」と三井は頑なだった。
三井の男かと、新井のような男に蔑むように言われた。自分といることで、この先も同じような言葉を浴びることになると言う。
「だから、人に言いにくい関係に疲れたら、蓮見は普通に結婚していい。家庭を持つ幸せを選んでほしい。それまででいい。だから、一緒に暮らすのは……」
「なんで、そんなこと言うんだよ!」
力任せに三井の身体を抱きしめた。
「どうして、信じないんだ!」
唇を塞ぎ、貪るように口づける。重ねた場所を強く擦り合わせ、腰を揺らした。
三井の身体を反転させ、壁に手を突かせて背後から貫く。
「こんなに……っ」
「あ、……っ」
まだ蓮見の形に開いたままの裡筒を、凶暴な牙に変わった熱の杭で突き上げた。
「こんなに、三井さんが……、遥が……」
「あ……っ、はす、み……、ああ……っ」
三井の片足を抱えあげ、不安定な姿勢で大きく開かせる。深く突き上げながら、無理に身体を振り向かせ、唇を奪った。
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