168 / 207
【20】SIDE蓮見(13)-6 ※R18
信じさせてやれない蓮見が悪いのだ。
身体も魂も全部一つになればいいと願いながら、深い場所まで三井を貫き、声を上げさせた。
そうしながら、こんなふうに身体ばかりつなげることがいけないのだと思った。
『暇さえあれば、でかいの突っ込んでアンアン言わせてんだろ』
西園寺の言葉を頭の中で繰り返す。
若いから。
どんなに好きだと言っていても、いつか心変わりする、身体に溺れているだけだと、どこかで思わせてしまっているのだ。
西園寺にも、三井にも。
どんなことがあっても、蓮見は三井の手を離さない。そう神に誓える。
けれど、例えば自分と同じように若く身体ばかり先に溺れた男を、蓮見自身が信じられるかと聞かれれば、わからないと答えるだろう。身体の熱が冷めた時、心変わりする若い男をいくらでも見てきた。
自分だけは違うのだと、どうして信じさせることができるだろう。
激しく突き上げ、一度高みにまで昇り詰める。蓮見の手で三井の精を吐き出させ、同時に奥に注ぎ込んだ。
「あ、あ、あ……っ」
まだ荒い息を吐き、床に崩れ落ちそうになる三井を背後から抱きしめる。身体はつなげたまま、怒ったように聞いた。
「俺が、下半身だけで、遥を好きだと思ってる?」
三井が答える前に続けて言った。
「もしそうなら、遥がしてほしいって言うまで、しない。一緒に住んでも、しないから。身体が目的じゃないって、証明してやる」
宣言するのと同時に、自身を引き抜いた。
三井の白い脚を残滓が伝って流れ落ちる。
自分の一部をどこかに置き忘れたような寂しさを胸に秘め、言葉を重ねた。
「今から、遥がいいって言うまで、挿れないから」
「蓮見……?」
三井が振り返り、目を大きく見開いて蓮見を見上げた。
「何を、言ってるの?」
「信じさせてやるから。身体が目的じゃないし、セックス無しでも、気持ちが変わらないってこと。早速、今から清い交際に戻る」
ともだちにシェアしよう!