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SS1「サンタコスチューム(※R18)」-3

「そう?」 「うん。ねえ、今日、これ着てえっちして」  ダメもと、冗談交じりで頼めば「いいよ」と軽く返される。  マジか、と笑うと、綺麗な顔がにこりと笑顔で頷いた。  どうしてか、蓮見は急に泣きたくなった。  そんなになんでも頑張らなくていいのだと言いそうになって、その言葉も三井の何かを否定するような気がして、必死にのみ込む。ぎゅっと抱きしめると、その身体の細さまで切なくなった。  どんなことでも、できるだけの努力をするのが当たり前で妥協点が高い。そんな三井の姿勢が、その頑張りが、時々ひどく心配になる。  けれど、三井にとってはそれが普通で、無理をさせたくないと思っても、本人が無理だと音を上げたわけでもないことまで取り上げるのは、それもまた違うのだと思う。  頑張れとも、頑張らなくていいとも言えずに、ただ、見ているしかないのだと思って自分を戒めていた。  そうして、頑張ったね、頑張っているねとだけ言えればいい。  もしも不安そうにしていたら、その時にだけ、できなくても大丈夫だからと声をかければいいのだと自分自身に言い聞かせる。 「お風呂入っちゃえば」  やわらかな声で促されて、「うん」と頷く。  湯船につかって伸びをし、適当に身体を洗ってゴシゴシ頭を拭きながら風呂から上がると、ダイニングキッチンにも居間にしている部屋にも三井の姿はなく、ふだんなら蓮見が出るのを待っているのに珍しいなと思う。 「遥、もう寝た?」  寝室にしている奥の和室に向かうと、買い替えたばかりのダブルベッドの端に、赤いフードの上着と短いスカートを穿いた三井が腰かけていた。  蓮見は思わず目を見開いた。すらりと伸びた白い脚に喉がごくりと鳴る。 「遥……、マジで可愛いんですけど……」

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