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SS1「サンタコスチューム(※R18)」-4

「あはは」 「可愛すぎて、めちゃくちゃにしたくなる」 「して……。崇彦に、めちゃくちゃにされたい」  くらりと眩暈を覚えながら、ああ、そうだったと蓮見は思う。  この人はどんなことでも極めようとするし、それができる人なのだ、と。  静かで控えめな言動からは想像もできないほどの情熱と努力を内に秘めていて、何をしても一流の域にまで達する。生まれながらにそれを望まれて育った過去を思うと複雑な気持ちになるが、そんなところも全部含めて、この人なのだと思う。不器用なくらいに頑張り屋で、自覚のないまま高いところを目指している。  身体を重ねる行為にさえ、その姿勢を滲ませる。そんな全部が愛しい。 「わかった。じゃあ、覚悟して」  赤い服に包まれた甘い身体を押し倒しながら、三井にどこまででも溺れてゆくことを許された幸福を思う。全部許されて受け入れられて、永遠に溺れ続けたい。 「遥……」  フードごと小さな頭を包み込んで深く口づける。上着をたくし上げると中にパジャマは着ていなかった。赤い布の下に白い肌と薄紅色の小さな突起が覗く。その尖りを転がすように舌を這わせると、花びらのような唇から吐息が零れた。 「あ……、崇彦……」  乱れた赤い衣装を白い身体に絡みつかせ、細い腕を蓮見に伸ばしてくる。下肢にまとわりつく赤い筒状の布とふわふわした飾りの下に自身の身体を割り込ませた。  硬い熱同士を押し当てながら、手探りで蕾をほぐしてゆく。 「あ、……ん」  楔を突き立てると、白い脚が絡んでくる。中途半端に身体を覆う布がかえって卑猥で、ほかの人間が同じ姿をしていたら滑稽だろうと思うのに、三井はどんな格好をしていても美しく可愛かった。 「遥、好きだよ」 「崇彦……」

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