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第165話 恋人アプリやってみました4p

『恋人アプリでは、アナタと恋人との、ありとあらゆる恋愛シーンをナビゲート致します。恋人アプリには様々なコンテンツがあります。アプリのシュミレーションモードで恋人とのアレコレをシュミレートしたり、Q&Aでは恋人同士の問題についてのクエッションのアンサーを見つけたり。恋の裏技、恋人アプリを使って、是非、アナタと恋人との仲を深めていって下さい』  説明を読み終えた天谷は、ホッと息をつく。  天谷が息を付いたのもつかの間、アプリ画面が切り替わる。  画面には、アナタのデータ、とある。 (げげっ、これって、自分のデータの登録もしなきゃダメなの? め、めんど)  そう思いながらも、天谷はテキパキと登録してゆく。  性別。  年齢。  趣味。  などなど、登録してゆく。  そして、今度は恋人のデータの登録。 (ううっ、相手のデータまで登録すんの? 超めんど!)  だが、天谷は登録する。  まずは性別。 (性別って、日下部も男なんですけど! このアプリって同性でも大丈夫なわけ?)  性別、男を天谷は恐る恐る選択する。  ちゃんと登録で来た。 (な、何このアプリ、まさかの同性有り? 幅広っ! 神だよ!)  天谷は日下部の年齢を登録し、趣味で少し迷ってアートにした。  それからは登録に手こずった。 (うっ、日下部の好きな食べ物? 知らない。俺ってやっぱりあいつのこと全くわかってないかも)  天谷は日下部のデータ登録に一時間を費やした。 (はぁはぁ。やっと登録出来た。次は何?)  次は、現在のアナタと恋人とのラブラブ度診断、となっている。  この分析で、現在の二人の仲を分析して、これからどこを上げていっていけばいいのかリサーチするという。 (ら、ラブラブ度ぉ? だから、ネーミングセンス! 恥ずかし過ぎるだろ! やってられるか、あほ! っつ、だがしかし、日下部との仲を分析か。どうなんだろうな、俺達の仲って。き、気になる)  天谷は、「うっ」と声を上げて、ラブラブ度診断に進んだ。  ラブラブ度診断では、質問に、はい、いいえ、もしくは選択肢を選んで応えていく形になる。  今、天谷は、アナタの恋人は、アナタに対して優しい? という質問に答えているところだ。 (うーん、どうなんだろう。日下部は優しい……よな。はい)  はい、を選択する天谷。  次の質問。  アナタは恋人に対して優しい?  天谷は頭を抱える。 (いっ、いや。これは……俺、日下部に優しくとか、してない、よな。むしろ、冷たいかも。今日だって……いや、でも、行ってらっしゃいのキスなんて、恥ずかし過ぎるし! でも、うん、普段から日下部に冷たい態度取ってるよな。優しくとか、何か、恥ずかしくて)  天谷は、いいえ、を選択する。

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