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第215話 恋人アプリやってみました54p
天谷は赤式に返事を書く。
『赤式様へ
励ましの言葉、有難う御座います。
兎に角、自分に出来ることから頑張ってみます。
赤式さんの言う、素敵な恋愛をするために、少しずつでも、出来ること、やってみます。
やっぱり恥ずかしいですが、それでもチャレンジしてみます。
そして、その結果に、俺と相手とで最強の二人になれたなら良いなと思います。
赤式さん、ずっと相談に乗って貰って本当に有難う御座いました。
とっても助けられました。
不安はありますが、これから相手と自分を信じて行きたいです。
こんな風に思えたのも赤式さんのお陰です。
赤式さんが、片思いの相手のこと諦めているのだとしても、赤式さんの幸せを、俺は願います。
どんな形でも、赤式さんが幸せであるように。
@あま』
天谷は書いた文書を読み直してみる。
(上手に書けなかったけど、何とか感謝の気持ちが赤式さんに届きますように)
天谷は願いを込めて、送信のアイコンを押す。
天谷がしばらく待つと、赤式からの返事が届く。
『恋人アプリ・カスタマーセンター担当赤式で御座います。
その意気込みであれば、@あま様はこれからきっと、素敵な恋愛をされますよ。
わたくしが保証致します。
どんな困難にも打ち勝つ、最強の二人にきっとなれますよ。
今から、そうなることがわたくしには楽しみで御座います。
わたくしのお陰、だなんてとんでもないことで御座います。
全ては、@あま様がご自身で切り開かれたこと。
それだけのお力が@あま様にはあるので御座います。
@あま様、わたくしの方こそ感謝をせねばなりません。
こんなわたくしの幸せを思って下さって有難う御座います。
わたくしも、どんな形にせよ、幸せでおりますね。
@あま様、わたくしはずっと、@あま様の恋を信じて応援致します。
お互いの幸せを願って。
恋人アプリ・カスタマーセンター担当赤式』
赤式の返事を読んで、天谷は堪らない気持になる。
心が熱くて、この感情を表す言葉を天谷は考えた。
そして、天谷は急いだ気持で赤式にメッセージを書いていた。
これが、天谷が赤式に書く、最後のメッセージ。
天谷は何度も何度も頭の中で文書を考える。
お別れの言葉にはしたく無かった。
でも、赤式にしがみ付くような言葉にもしたく無かった。
天谷は、やっとメッセージを書き終える。
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