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第3話
なんとゆー事でしょう・・・
俺は、たまたま確かめたい案件あり部長室のドアをノックした。中から入る許可を出され、ドア開けると先客がいた。慌てドアを閉めようとした俺を止めた部長がとんでもない事を言い出した。
「そうだ! 黒石くん。どうだろう社宅が空くまで篠原くんとこに同居させてもらうとか?」
なんですと? どうなってそんな話になっとるんや?
「そんな…篠原リーダーに悪いですよ」
「どうだろう篠原くん?」
無理無理無理無理無理だって!
「え…そう言われましても」
「お願いだよ篠原くん」
「…急ですね」
「僕、暫く知り合いのところにでも泊めてもらいますら」
空気を読める子で良かったっ!
「そうかい?」
「で、篠原くんは私に用でもあったのかね?」
「いえ、私は大した用ではありませんので失礼します!」
黒石の気が変わらない内に俺は逃げるように部長室から立ち去った。
はずなのにはずなのに!!
なんで! 部屋に黒石がおんねん!
「おっおまえ! どうやって入った!」
「ここも会社関係の社宅ですよね? 管理人に言ったら鍵開けてくれましたよ。大丈夫ですか? ここのセキュリティ一」
俺は、ソファーにふんぞり返る若造に怒りがMAXになるのを必死に抑えた。
大人な対応…大人な対応……
「友人はどうした? そこに行くんじゃなかったのか?」
「行きましたよでも先客がありましてね。鈍感な貴方でも分かるでしょう?」
先客…恋人か……?
「って何だ?この部屋…汚っ! 汚部屋かよ!仕事出来るリーダーなのにヤバくね?」
だから嫌だっつたんだよ!
俺は仕事以外からっきしダメなんやって!
「出てけや! クソガキ!」
「へぇ、これは…バラされたくないよね?」
俺は、いつの間にか黒石の両腕に挟まれ壁に追い詰められていた。黒石は俺の耳元近くまで顔を寄せてくる。
あかん逃げなきゃ…でも体が動かない・・・
「じゃさ、俺も秘密教えるよ。フェアじゃないのは好みじゃないし、俺…ゲイなんだ」
誰がゲイだって? え? 黒石が?
「でも、安心してあんたは俺のタイプじゃない」
・・・なんや、そっかじゃなくて!!
「……そんな顔しないで傷付くな…ねぇ俺が片付けてやるから見捨てないで」
その言葉に俺は、まんまと引っかかったのでした。
俺の阿呆!!
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